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Psycho le Cému、結成24周年記念「Psycho le Cému 24th Anniversary Live RESISTANCE~深触~」ライブレポート到着!

DI:GA ONLINE

Psycho le Cému 24th ANNIVERSARY LIVE 「RESISTANCE〜深触〜」
2023年5月3日(水)LIQUID ROOM

結成24周年ともなれば、どんなバンドにとっても感慨深いものだろう。けれどもPsycho le Cémuにとって、その意味はひときわ重いはずだ。姫路で結成し、上京してメジャーデビュー、怒涛の勢いで知名度も人気も高めながら、夢半ばで活動休止。波乱万丈の歳月を経て、それでも5人のメンバーが変わることなく、結成24周年記念となる2023年5月3日迎えた。恵比寿LIQUID ROOMで行われた「Psycho le Cému 24th Anniversary Live RESISTANCE~深触~」の模様から、彼らの魅力を改めて感じてほしい。

記念すべき夜の一曲目を飾ったのは、「もう一度、くちづけを」。ラテン調のリズムが印象的で大人のムード漂う、昨年発表した意欲作とも言える楽曲だ。今年に入って2回目のライヴということもあってか、若干の硬さを感じるも曲が進むに連れてほどけ、心地よくほぐれていく。フロアに輝くメンバーカラーの五色のサイリウムが、あたかも演出のようにステージを彩るのは彼らのライヴならでは。「ブチ上げていくぞ」とseekが叫んで始まった「2020」で振り上げられたこぶしも、それぞれ推しメンバーの色でなんともカラフルだ。会場全体が、彼らの24周年を祝福する華やぎに満ちているようだった。

seek

「抱かれる覚悟で来たか」というDAISHIおなじみの言い回しでオーディエンスを挑発し、「MOON PRISONER」へ。インディーズ時代の楽曲から前回のツアーで披露したばかりの「君がいる世界」まで、長い彼らの歴史を行き来するようなセットリストが続く。次の「Boundless」も、1stアルバム『Doppelganger〜もう一人の自分〜』収録曲。ミディアムテンポで、音数も少なく、誤魔化しの効かない曲だが、高い演奏力で見事に楽曲の持つ雰囲気を表現していた。長く彼らを応援し続けているファンであれば、その成長ぶりを如実に感じられたのではないだろうか。

DAISHI

存分に聴かせ、酔わせたところで、おなじみAYAのMC。いつもの「オッハー」の挨拶に、観客から大きな声で返事があることが本当に嬉しい。声が出せないコロナ禍に、「オッハー」と呼びかけ続けたAYAの耳にはなおさら特別に響いたことだろう。そこからは、24年経っても深まるメンバーの謎が、秘蔵の過去画像と共にAYAから暴露され、オーディエンスからも笑いが起こる。

AYA

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そんな若かりし頃の初々しい姿から、一気に現在進行形で成長を続けるPsycho le Cémuを伝えるべく、ここで新曲「MYSTERIOUS STUPID TRAP」を披露。AYAとYURAサマによるダンスが特徴的な、ダークファンタジーっぽい世界感が漂う曲で、ダンスなどのパフォーマンスを用いる表現方法においても、音楽面同様、着実に成長を重ねていることを感じさせた。

YURAサマ

seekが吠えて、オーディエンスを煽ったところで「LAST EMOTION」、さらに「Revenger-暗闇の復讐者-」と、会場はますます熱を帯びていく。Lidaとseekが二人で声をあげ、「3、2、1、Go!」の合図で、「one day」が弾ける。高まる興奮と熱気は、「聖~excalibur~剣」で熱狂へと変わり、同じ動きをすることによる一体感を増幅させる。そんな心地よさは本編ラストの「LOVE IS DEAD」まで高まり続け、ヘドバンで振り乱される髪が激しくも生き生きと躍動する。歌からも演奏からも、感情を凝縮したような濃度の高い表現が放たれ、会場の空気を満たした。

Lida

新旧織り交ぜたセットリスト、それぞれの曲を表現し尽くす演奏力、そして今日のライヴへ賭ける熱い思いと高い集中力。さまざまな要素が混ざり合い、17曲があっという間に感じられるようなライヴだった。メンバーが去り、オープニング同様、英語のナレーションが流れたときには、ふと我に返ってしまうほど、ステージから放たれるエネルギーに惹きつけられていた。

9月にニューアルバムが発売されるというとびきりのニュース告知の後、その収録曲である新曲「Remember me」がアンコールの一曲目を飾る。スクリーンに映し出されるDAISHIによる歌詞には、日本武道館という夢の途上にいる現在の思いが赤裸々につづられていた。これまでの歴史を踏まえて、いま目にしている未来や希望は、歳月を重ね、さらに力強く輝きを放っている。24周年記念の夜にふさわしい曲、そして演奏だった。

メジャーデビュー曲である「愛の唄」、インディーズ時代から何度となく演奏されてきた「Murderer・Death・Kill」、そしてこの夜の最後を締めくくるのは、彼らが大切にしてきた「REMEMBRANCE」。歌い始めたDAISHIが口を閉ざすと、自然にその続きをファンが口にし、歌声が会場に広がっていく。Psycho le Cémuとファンの絆が歌という形をとったかのよう。ステージでは5人が視線を交わし、この瞬間を噛み締める。幸せに満ちた光景が広がった。

25年目のスタートを切ったこの夜、夢への希望はいっそう光り輝いた。もちろんここまで見続けていた夢が、今日明日で突然かなうことは難しいだろう。ただ、この5人なら、夢である輝く舞台への歩みを止まることなく進み続けてくれるかもしれない。なんとしてでも進み続けてほしい。そんな願いを胸に、会場を後にした。

 
   

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