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『どうする家康』松本潤が見せる“覚悟”を決めた家康の姿 絶体絶命の「どうする?」回に

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『どうする家康』写真提供=NHK

 『どうする家康』(NHK総合)第17回「三方ヶ原合戦」。ついに武田との戦が始まった。「この地を守り抜き、武田信玄に勝つ!」と意気込む家康(松本潤)をあざ笑うかのように、信玄(阿部寛)は徳川の拠点を次々に制圧していく。

参考:『おんな城主 直虎』を観れば『どうする家康』がもっと楽しくなる 井伊直政登場に寄せて

 家康は、信長(岡田准一)が浅井・朝倉軍を倒して駆けつけるまで浜松城に籠城すると決めた。しかし、浜松に攻め寄せてきた武田本軍は、浜松城を素通りする。このまま無傷で素通りさせれば遠江の民はついてこないが、打って出れば確実に負ける。家康は究極の選択を迫られることになった。

 「十に一つは勝てる」と家臣たちの言葉に背中を押されて家康は信玄との戦に臨むも、信玄は次々と城を落としていく。そのさまは武田信玄の軍旗に記された「風林火山」そのものだ。第1回で家康が家臣たちから「どうする!?」と畳み掛けられたときのように、武田軍の圧倒的な力を前にして家康は追い込まれていく。だが、第17回では家康にとって心強いやりとりが交わされた回でもあった。それが信長とのやりとりだ。

 浅井・朝倉との戦の最中で援軍は出せないという信長を家康は「鷹狩り」に誘う。信長は「俺を呼び出すやつは珍しい」と言いつつも家康の前に現れた。家康は思わず「呼べばおいでになるんですね」と安堵の表情を浮かべる。「あれほど信玄を怒らせるなと言ったろうが」という信長の口ぶりには、家康を気にかける様がうかがえる。戦の最中に信長を交渉の場に引っ張り出し、「徳川と織田は一蓮托生であることをどうかお忘れなく!」と悲壮感を漂わせる家康が、信長にはいとおしく映るようだ。

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 信長はフッと笑い、弱気な顔をした家康の頬をつねった。過ぎし日に幼い家康をしごき倒してきた信長の手が強く頬をつねるが、その手と「死にそうな顔した大将には誰もついてこんぞ」という物言いからは、信長なりに家康を励まそうとする思いが感じられた。家康の首に力強く手をやると、信長はまっすぐな眼差しを家康に向け「俺とお前は一心同体。ずっとそう思っておる」と言った。家康は潤んだ目で信長をじっと見つめていた。家康がどんな表情で信長が去っていくのを見つめていたのかはわからない。けれど、「鷹狩り」に現れ、家康と真剣に言葉を交わした信長の存在は心強かったはずだ。

 家康を勇気づけたのは信長とのやりとりだけではない。戦を前に、家康は瀬名(有村架純)のもとを訪れた。「どうして戦はなくならぬのでしょう」と心を痛める瀬名に、家康は重々しく口を開く。

「この乱世……弱さは害悪じゃ」

 「弱き主君は害悪、滅ぶが民のため」。信玄が家康の義弟・源三郎(長尾謙杜)を通じて家康に伝えた言葉だ。いまの家康にはこの言葉を否定することができなかった。家康は瀬名に木片を削って作った兎を手渡し、「これはわしの弱い心じゃ。ここへ置いてゆく」と言う。家康の弱いけれども優しい心は決して欠点ではない。しかし乱世で生き延びるためには、大切な人、民、国を守るためには、優しさではなく、戦に臨む強さが必要だ。瀬名や息子・松平信康(細田佳央太)のいる三河・岡崎には指一本触れさせないと誓った家康は、瀬名にこう言い残した。

「瀬名。そなたは何があっても強く生きよ」

 瀬名や信康がいる三河・岡崎を守るため、家康は武田軍を追い、後ろから追い落とす決断を下すも、三方ヶ原台地では武田軍が待ち構えていた。戦の経験に長けた信玄がほくそ笑む。信玄は家康を「大将はひ弱で臆病。されど……己の弱さを知る、賢い若造じゃ」と評していた。信玄は家康の賢さには一目置いていたようだが、信玄にとっては所詮経験の浅い若造であることに変わりはない。信玄が勝頼(眞栄田郷敦)に見せた兵法が、「戦の勝ち負けは多勢無勢で決まるものではない! 天が決めるんじゃ!」と意気込んでいた家康の心を打ち砕く。

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