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学園祭ライブでゆらゆら帝国をブッキング(大阪・長居 その8)〜劔樹人【あの街に鳴る音】第8回〜

耳マン

エレクトロダブバンド・あらかじめ決められた恋人たちのベーシストで漫画家の劔樹人が、これまで住んできた街の思い出と、その頃の心情を綴るノンフィクション連載。リリカルな作風で人気の彼が、エモさたっぷりにお届けします。

第8回:学園祭ライブでゆらゆら帝国をブッキング(大阪・長居 その8)

BOREDOMSのライブが実現するような大学祭の実行委員に

バンドをやりたくて奮闘していた学生時代、私にはもうひとつ、熱心に取り組んでいたことがあった。

それは大学祭実行委員会である。

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思えば入学したばかりのあの新入生歓迎祭のときに、心惹かれるものがあったのだと思う。決して盛り上がっているわけでもなかったし、むしろステージ企画など内輪感が強くて受け入れられない人も多そうな雰囲気だったが、私は当時からそういう「わかる人だけわかればいい」ようなものが好きで、そういうものこそ中に入って体験したくなるのである。

1998年、1回生の11月に開催された大学祭『銀杏祭』では、世界的人気を誇るバンド・BOREDOMSによるフリーライブが行われ、2,000人以上の動員があった。大学祭でBOREDOMSのライブが実現することなど、当時でも珍しいことだっただろう。

それ以前の年も、銀杏祭でライブをしてきたアーティストはFishmans、audio active、Buffalo Daughter、Super Junky Monkey etc……と、他の大学祭とは一線を画すオルタナティブなラインナップであった。それは、MRや軽音楽部から選出された実行委員がブッキングに関わっていたからである。私はMRに所属していた頃から、実行委員になりコンサート担当をやりたいと熱望していた。

その後私は、希望どおり大学祭実行委員となる。そして2回生となった1999年、コンサート企画の担当となった私は、さっそくコンサートのブッキングに動き出す。

当時、銀杏祭に協力してくれていたプロモーターは、SMASH WESTであった。『FUJI ROCK FESTIVAL』の主催であるコンサートプロモーター・SMASHである。

担当してくれたSMASHの岩井さんは27歳の気のいいお兄さんで、eastern youthのツアーマネージャーをやっている人だった。岩井さんとは、それから10年後、私が神聖かまってちゃんのマネージャーをしていたことで再会を果たす。

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