
ナイジェリアの大都市ラゴスに位置するマココ地区の子供たちは、ごみに囲まれた汚水の中で泳ぎ、遊んでいる。
コートジボワール最大の都市アビジャンでは、何千世帯もの家庭が生活用水を小川から汲んだ水で賄っている。
サイクロン「フレディ」に見舞われたモザンビークとマラウイでは、家屋損壊や洪水により50万人以上が避難生活を余儀なくされている。さらに清潔な水が不足し、コレラ患者が激増している。
国連によると世界の4人に1人、20億人が安全な飲み水を確保できずにいるという。また、水や衛生環境の不備に関連する病気で年間140万人が命を落としているのが現状だ。
国連児童基金(ユニセフ)の最新分析では、アフリカ10ヶ国で清潔な水や衛生施設が不足していることから、1億9000万人(推定)の子供たちが衛生関連の病気にかかる危機にさらされていることが明らかになった。
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気候変動による異常気象の増加がこれに拍車をかけているという。
コートジボワールの港湾都市であり、経済成長が著しいアビジャンでも、清潔な水が供給されないコミュニティが数多く存在する。家庭での生活用水を確保するため、女性たちが日々小川での水汲みを続けている。
運が良ければ、深夜に自宅の蛇口から水が滴り落ちることがあるため、家の中には水を貯めるためのプラスチック容器やバケツがあふれているという。
コートジボワールの地元当局は、ポンプ用の電力不足が原因の一つだと主張する。約15セントで20リットル容器1個分の水を運搬・販売することで利益を得ている人もいる。
国連が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)の一つが、「2030年までにすべての人が安全な水と衛生設備を手に入れること」である。
国連では水に関する主要会議が45年ぶりに開かれ、その前夜に発表された報告書によると、世界人口の26%が安全な飲料水を入手できず、46%が基本的な衛生設備にアクセスできていないことがわかった。
2023年4月25日