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米テネシー州でドラァグショー規制法が成立 保守州で規制の動き

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 他国からは人種や性的指向にオープンで先進的な国だと思われているアメリカ。事実、特にニューヨークやロサンゼルスなどの大都市圏や、エンターテインメント界ではその傾向が強く、ケーブルテレビやユーチューブなどでもドラァグクイーンを含むLGBTQコミュニティの人々を擁するプログラムが目立つようになった。

 しかし大都市から離れて小さな町や農村に行くと、そこには保守的なコミュニティが広がっており、宗教色が強いそれらの地域ではこのような風潮を好ましく思っていないのが現状だ。このような「2つのアメリカ」のギャップは年々深くなっており、特にLGBTQの人々がさまざまな権利を手にしたオバマ元大統領時代の反動か、トランプ前大統領が就任した2016年頃からはそれがさらに深刻化している。

◆全米16州でドラァグクイーン規制の動き
 共和党員が議会で多数派を占める共和党州において、特に政治的ターゲットとされているのがLGBTQの権利であることは間違いないだろう。なかでも特に派手な衣装と化粧が特徴的な女装男性パフォーマー、ドラァグクイーンへの政治的風当たりがひときわ強くなってきており、共和党州ではすでにドラァグクイーンのパフォーマンスを規制するような法律も出始めている。

 CNNによると、南部テネシー州は3月2日、全米で初めて公共の場でのドラァグパフォーマンスを禁止する州となった。厳密に言えば禁止されるのは「成人向けキャバレーパフォーマンス」であり、ストリッパーやトップレスダンサーなども禁止対象に含まれており、ドラァグクイーンだけをターゲットにしているわけではない。しかしそこには「女装および男装で好色的なエンターテインメントを提供する人々」という文言があり、ドラァグクイーンのパフォーマンスも同じ扱いを受けているのである。確かにドラァグショーではきわどい衣装を着けたり、セクシーなダンスをしたりする人もいるが、それはこれらの人々に限ったことではなく女装・男装していないエンターテイナーでも同じことだ。この法にドラァグクイーンだけが含まれているのは「LGBTQ差別」として映っても無理はないだろう。またショーだけではなく、公共の道路を使用するプライド・パレード開催も規制対象になる可能性がある。

◆ペロシ氏はドラァグクイーン全面支持
 NBCニュースによると、現在そのような法律がないフロリダ州でも、ロン・デサンティス州知事が昨年12月27日、同州マイアミのハイアットリージェンシー・マイアミで「ドラァグクイーン・クリスマス」というドラァグクイーンショーが子供のいる席で開催されたことを理由に、同ホテルの酒類販売免許を取り消すよう同州当局に申し立てたという。記事によると、現在フロリダ州を含む16州でドラァグクイーンのパフォーマンスを何らかの形で規制する法案が提出されているという。

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 しかしドラァグクイーンたちもこのように差別的な法に対しておとなしくしているわけではない。ドラァグクイーン界で最も有名であるエンターテイナーのル・ポールはインスタグラムで、「私たちはいじめっ子が真の問題を解決するには無能であることを知っている」「スタントクイーン(共和党政治家)を議員オフィスから追い出すために、有権者登録をしよう」と呼びかけている。ル・ポールの番組『ル・ポールのドラァグレース』には、前下院議長のナンシー・ペロシ下院議員も昨年ゲスト出演したことがある。ペロシ氏はその際に、「ドラァグクイーンという表現の自由こそがアメリカのあるべき姿」として全面的な支持を表明した。

 ドラァグクイーンの女装はこれまで当然のように憲法上の「表現の自由」の一部とみなされていた。しかしここに来て保守派がその解釈に挑戦しようとしている。今後は「ドラァグクイーンが女装する権利」をめぐり、多くの共和党州で権利を守るための訴訟が起こることが予想される。

 
   

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