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終電間際≦オンライン。初ライブと同じ豊洲PITで節目となるワンマン開催、第二章スタートへ

DI:GA ONLINE

終電間際≦オンライン。「余白の世界の1ページ」
2023年4月1日(土)豊洲PIT

J-POPのカバー動画やメインストリームで活躍する歌手とのコラボレーション動画などで注目を集めているシンガーの春茶と、イラストレーターのナナカワ、音楽クリエイターのsakuma.からなる3人組のユニット、終電間際≦オンライン。(以下、しゅうまぎ)が4月1日、豊洲PITにてワンマンライブ『余白の世界の1ページ』を行った。

会場に足を踏み入れるとステージ前には紗幕が降りており、駅の電光掲示板が投影されている。掲示板に表示された時刻は終電間際。開場から開演までの間、会場には駅の雑踏が流れており、ライブのスタート前からしゅうまぎの世界に引き込まれていくようだ。

定刻、春茶によるモノローグによってライブは開幕。電光掲示板には最終列車の文字が表示され、吉祥寺や渋谷を示していた行先は、豊洲PITに。
1曲目に演奏されたのは「escape」。夜明けを思わせるじんわりと明るい曲調に乗せて透明感のある歌声を響かせる。サポートメンバーはSUIRENのRen(Key)、CIVILIANのコヤマヒデカズ(Gt)、西塚真吾(Ba)、 andropの伊藤彬彦(Dr)と、豪華な顔ぶれだ。ステージの中心にいる春茶は表情こそ見えないものの、紗幕越しでも動きや仕草はしっかりと確認することができる。ステージ前方に垂れ下がった紗幕にはリリックやイラストが、ステージ後方にはアニメーションの背景が映し出されており、その間に挟まれるようにして春茶たちが立っている。アニメーションのレイヤーに挟まれるようにしてメンバーが演奏している様子は、普段は姿を現すことなく、ナナカワのアニメーションやイラストをビジュアルの中心として活動している彼ららしい演出だ。イラストレーターが在籍しているしゅうまぎならではの自由度の高い演出で、序盤からライブの粋を越えたエンターテインメントを提示していく。

この日は、2曲ないし3曲ごとに春茶によるモノローグが挟まれていたのも印象的であった。終電直前の改札付近、改札に入るか入らないかという男女の心情を考察し、”2人の今日から別々の明日に離れていく”様子を綴ったモノローグから続いた「リタルダンド残して」。時折わずかに掠れる淡白な声が孤独と諦めを抱えた登場人物とリンクする語りから歌われた「真実通過」。他人の家を点々としながら生活しているクラスメイトの裏の表情に触れた主人公の心情が綴られたあとの「逃避 行」。春茶による短編小説のようなモノローグ、キャラクターの表情や街並みが想像力に訴えかけるアニメーション、そして物語とリンクする楽曲といった多岐に渡る表現手法は、それぞれナナカワ、春茶、sakuma.の3人が得意とする分野が異なるからこそできること。ライブは、アニメ映画を観ているような没入感をもたらしながら進行していく。

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ベースをフィーチャーした序盤から軽快なピアノソロなど楽器隊の見せ場とともに披露した「迷題論理」、パワフルな「六畳人間」と、次々と楽曲が演奏されていく。春茶がステージ上を練り歩きながら歌った「声を吐く」では、落ちサビにて一層力強く口にした〈声を吐く〉の歌詞が背景に流れているアニメーションのリップシンクとぴったり合うという粋な演出も。アニメーションMVと歌声のリンクは動画であれば当然見られることだが、ライブでの歌声のパワーやアニメーションが投影される大きさも相まって、はっとさせられる衝撃があった。

紗幕なしで届けられたことでアグレッシブなライブ感が増した「ドッペルゲンガー」では優しい歌声を響かせると、「きみにおくるうた。」へ。これまで改札前や駅のホームなど、駅にまつわる場所を舞台に展開されていたモノローグでも終電が走り去り、ライブも終盤に近づいていることを予感させる。

ダンスチューン「【謝罪】お話ししたいことがあります。」ではクラップとともに会場一体となって賑やかに盛り上がると、クールな声色の「バッデイ、グッバイ。」、「ユナイト」へ。春茶は歌いながら手を振るなどオーディエンスを煽りながら、目の前の光景を記憶に焼き付けているようだ。そして最後は「ENDROLL」で大団円。演奏が終わると、会場は長い拍手に包まれた。

バンドメンバーを紹介しライブは無事終了と思いきや、春茶が「いつもみんながファンレターとかお手紙をくれるので、今日は私もお手紙を書いてきました」とオーディエンスに向けた手紙を読み上げるサプライズも。時折春茶はオーディエンスに呼びかけ、大歓声に嬉しそうに反応しながら手紙を読み上げた。
また、春茶がステージから去ったあとには、しゅうまぎの第二章を告げる新曲「なりたいわ feat.×」が発表され、帰りには意味深な数字が刻まれた切符も配布。今後の動きへの期待も高まる、盛りだくさんなライブであった。

しゅうまぎのメンバーそれぞれの得意分野がライブならではの魅力を発揮し、特別な体験を作り上げたこの日。今後も自由な発想力でどんな作品や演出が生まれていくのか、楽しみでならない。

SET LIST

01. escape
02. 隠レ陰キャ
03. リタルダンド残して
04. 迷題論理
05. 六畳人間
06. 声を吐く
07. 真実通過
08. ドッペルゲンガー
09. きみにおくるうた。
10. 逃避 行
11. 【謝罪】お話ししたいことがあります。
12. バッデイ、グッバイ。
13. ユナイト
14. ENDROLL

 
   

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