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ピエモンテの小規模生産者「ファヴロ」、魅惑のエルバルーチェ

ワイン王国

イタリア・ピエモンテの生産者「ファヴロ」。エルバルーチェの白ワインに力を入れ、他に類を見ないほどエレガントで美味しいワインを造っている。2代目のカミッロ・ファヴァロ氏が来日し、ワインにかける情熱を語った。

ファヴロは自社畑4.5ヘクタール、年間生産量2万本の小規模ワイナリーだ。家族経営で、1992年に創業したベニート氏は83歳になる今も畑作業に精を出している。息子のカミッロ氏とニコーラ氏、甥のヴィットリオ氏とともにファミリーで息を合わせてワインを造る。
ワイナリーがあるカナヴァレーゼ地方はピエモンテの中でも古くからブドウ栽培が行われてきたエリアで、現在では35社がエルバルーチェのワインを手掛けている。中でもファヴロのワインは特別だ。産地の伝統的手法ではない、独自のやり方で「酸がきれいなエレガントなワイン」を追求している。

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左から『“レ・キウズーレ” エルバルーチェ・ディ・カルーゾ2020年』(希望小売価格:3700円)、『“トレディチ・メージ” エルバルーチェ・ディ・カルーゾ2021年』(希望小売価格:4400円)、『“ロス”カナヴェーゼ・ネッビオーロ 2020年』(希望小売価格:4000円)

エルバルーチェ

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自社畑の約80%がエルバルーチェだ。このエリアのエルバルーチェは歴史的に、陰干しして醸造し(パッシート)、甘口ワインとして仕上げるものだったが、ファヴロでは現在は「収穫量が少ないため」という理由で辛口タイプだけを醸造している。花崗岩が多い土壌はエルバルーチェと相性が良く、ミネラルや骨組みのしっかりしたワインとなる。果皮が厚く酸が高いのが特徴で、その酸を生かしたエレガントなワインは国内外での評価が高く、この産地では唯一、イタリアのワインガイド『ガンベロ・ロッソ』が与える最高評価「トレ・ビッキエーリ」を何度も獲得している。
「バトナージュやルモンタージュを行う生産者がこの産地には多いですが、私はやりません。澱もそのままにせず、たまったら樽を入れ替えて除きます」とファヴロ氏。雑味のないフレッシュでクリアな味わいは、そんなファヴロ氏の信念と工夫から生まれる。

『“レ・キウズーレ” エルバルーチェ・ディ・カルーゾ2020年』は今飲みごろ。とろりとしたやさしい口当たりで、硬めの酸が全体を引き締めてバランスを保っている。

『“トレディチ・メージ” エルバルーチェ・ディ・カルーゾ2021年』は花の香りが最初に広がり、凝縮した果実の風味がありながらさらりとした飲み口。穏やかな酸とあいまって可憐な印象を残す。

いずれも旨味を感るような酸味、花のような香り、果実のフレッシュさと角の取れたバランス感に秀でているのが印象深い。長期熟成も可能で「20年以上経つと火打ち石のニュアンスが加わり、豊かで複雑な風味が備わる」とファヴロ氏は言う。

「ファヴロ」のワインと「ザ・ハラジュク 資生堂パーラー」の料理を合わせた。ソラマメ、小タマネギ、タケノコ、アスパラガスなど春野菜がゴロゴロ入った「鶏のムースのタルト」と『エルバルーチェ』2種。ソムリエの本多康志氏は「春野菜の苦味とさわやかな味わいには、ファヴロのねっとりとした旨味とフレッシュさのあるエルバルーチェがよく合う」と語った

ネッビオーロ

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