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マスクは人間関係を狭める?マスク定着による悩みと脱マスクで得られるメリット

教えて!gooウォッチ

2023年3月、新型コロナウイルス感染症対策としてのマスク着用が、個人の判断に委ねられることになった。それにより今後、マスク着用をどうすべきか悩んでいる人もいるようだ。実際「教えて!goo」にも、「マスクを取るのが嫌で仕方がないです」と、女子中学生から相談が寄せられていた。そこで今回は、コロナ禍でマスクが定着したことによる悩みや影響に加え、それを克服すると得られるメリットについて、心理学の専門家でありパーソナリティーコンサルタントである横山人美さんに話を聞いた。

■マスク定着による悩みや影響

本来の役割とは異なる目的で、マスク着用をし続けたいと考える人が増えたようだ。

「男性は『髭を剃らなくてよい』、女性は『メイクをしなくてよい』など、気楽さを感じる実態はありますね。多感な成長過程である10代では、顔の一部を隠した方が『可愛い』、『きれい』、『格好よく見える』と感じる人が増えました」(横山さん)

「蒸れる」、「息苦しい」などの不便さの裏に、便利さを見出したのだ。「必要性がなくなっても『マスクを外さない方がよい』と思う人が少なくないようで心配です」と横山さんは続けた。

「顔の印象がよくなるのは、隠れている部分を想像し、バランスよい形を思い浮かべる脳の心理が起因しています。自分が相手に対して感じるように、相手からも自分の顔が魅力的でないと思われる不安から、『いかに自分を安心させるか』ばかりを考えるようになります」(横山さん)

その結果、マスクをやめられなくなってしまうという。マスク依存が高まるとどうなるのか。

「話し相手の機嫌のよし悪しは、口の両端の角度(口角)に現れます。相手が自分の話を聞いて楽しいと思うと口角は上がり、退屈だと感じると下がるのです。ですがマスク姿の相手には、自分の話の伝わり方を確認することができず、やがて他人との会話に恐怖や不安を感じる『社交不安症』を引き起こします」(横山さん)

コミュニケーション能力の成長や子どもの発育にも、深刻な影響がある模様だ。

「大人社会では、表情などから相手が考えていることを感じ取る、非言語コミュニケーションにおける社会性の支障が心配されます。口元を見て言葉を習得する子ども達にとっては、言語社会性の発達への影響が懸念されます」(横山さん)

「目は口ほどに物を言う」というが、人は目元だけでなく、口元や顔全体の表情でコミュニケーションや学びを重ねてきたのだ。


■マスクは人間関係を狭める?

マスクを外すことに抵抗があるのには、他にも理由があるという。

「『自分だけマスクを付けないと相手からどう思われるだろう』といった過剰な自意識が働き、他人の行動に自分をあわせてしまう、『同調圧力』に逆らえなくなることが考えられます」(横山さん)

それを克服する術はあるのか。

「マスクを外して得られるメリットを自覚し、外してもよいと思う自分に自信を持ちましょう。感染対策上必要がないときは意識的にマスクを外す練習をし、外しても嫌なことは起きないという経験を重ねていくとよいでしょう」(横山さん)

社会においても、「マスクを付けていてもコミュニケーションは可能だが、それは積極的に交流を望んでいる姿勢ではない」といった理解を広めていくことが必要だという。

「会った人の顔を覚えられなかったり、相手に自分の顔を覚えてもらえないことは、今だけでなく将来にわたり人間関係を狭めることに繋がりかねません」(横山さん)

コロナ禍の3年間でマスク着用が定着したが、ここに来て歯科医院の予約が増えたり、化粧品の売れ行きが伸びているように、脱マスクを待ち望んでいた人がいるのも事実なのだ。そろそろ社会全体で改めてマスク着用の目的を見直し、必要以上の着用を避けていくべきなのかもしれない。


●専門家プロフィール:横山 人美
Keep Smiling代表。パーソナリティーコンサルタント、講演・セミナー講師。各種メディア執筆やテレビ出演など多数。前向きな発達障害とのかかわり方を始め、子育てや人間関係の悩みが楽になる心理学を伝えている。

画像提供:ピクスタ

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