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【完全無料で遊べるミニゲーム】
サクサク消せる爽快パズル「ガーデンテイルズ」

『舞いあがれ!』には“理想の日本”が詰まっていた 着地点が明示されていたタイトルバック

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 用意周到に脚本は書かれているのだが、着陸地を実家の町工場を継ぐことに変更し、パイロットとはまったく関係のない展開になると(ほんとうは関係はなくはないのだが)、視聴者は戸惑った。いや、やりたいことはわかっていても、なんとなくすっきりしない気持ちになってしまったのだと思う。お茶だと思って無意識に飲んだらオレンジジュースでびっくりすることがあるように、人間は先入観に凝り固まると柔軟に切り替えができなくなる。優秀なはずの柏木(目黒蓮)が空で迷子になったように、視聴者はすっかり迷子になってしまった。本来、迷子にならないように、主人公にモデルがいて、その人物の人生をあらかじめ予習してドラマに臨めたり、初回の冒頭で、未来の主人公の姿を先に出して、ここへ行き着くのだという目的地を示したりしてきたのが朝ドラだった。が、今回は初回でミスリードを招いてしまった。とはいえ、実はタイトルバックですべてを明かしていたのだが……。

 紙飛行機がへこたれながら空を飛び、変形して、飛行機となって五島の島と島を飛ぶ(灯台までちゃんとある)。最終回でわかった。わたしたちは毎日、物語の全貌を見ていたのだ。それは、形を変えても思い続けたことはいつかわたしたちの手元に届く。「梅津岩倉」の表札のように。(木俣冬)

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