
美容や健康に効果がある中国茶。飲んでみたい! でも、いろいろ種類があってちょっと難しそう……。そんな中国茶初心者のための入門書が、2023年4月10日に発売される。『はじめての中国茶とおやつ』(誠文堂新光社)だ。

著者は、東京都西早稲田にある中国茶カフェ「甘露」。”中国のお茶と文化を伝える場所を作りたい”との思いで、日本人夫妻と中国人留学生(当時)が2018年にオープンしたお店だ。
本書ではお茶の種類や手軽な飲み方の紹介のほか、現地のおやつレポート、さらにはお店の人気おやつのレシピも公開している。ラフにシンプルに、「まずは難しいことは考えずに楽しんでみよう」というコンセプトだ。
■中国の茶館めぐり
中国茶とひと口に言っても、地方によって飲まれ方や好まれる種類はいろいろ。各地の特徴と代表的な茶館を紹介している。
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たとえば、首都・北京で最も飲まれているのはジャスミン茶だ。北京は茶樹の栽培に向かないため、茶葉はほとんど外地から運ばれてくる。交通が不便な時代には、運ぶ間に変質してしまうことが多かった。そのため香りの高いジャスミン茶だけが美味しく飲めたということが、普及の理由の一つだそうだ。また、北京の人は奔放で豪快と言われていて、大きなどんぶりでお茶を売る「大碗茶(ダーワンチャ)」にもその性格が表れている。

■産地別お茶紹介
お茶は一種類の茶樹からできるが、発酵度や加工のし方などによって、茶葉の種類はさまざま。各地で生産されるお茶の味や特徴を解説している。さらに、その土地の地理や情報も。お店でお茶を選ぶときに知っていると、もっと楽しくなるはずだ。

■茶器と飲み方
ラフに楽しんでほしいとの思いで、シンプルかつ手軽な飲み方を紹介している。実際に、中国ではマグカップや耐熱ロンググラス、水筒などにさらりと茶葉を入れて飲まれることも多いそう。肩ひじ張らずに楽しめる、暮らしに根づいた存在なのだ。

■中国のおやつ