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「賽銭用コイン」キャッシュレスで販売 お寺のアイデアに反響…「批判は覚悟」住職明かす実施背景

J-CASTニュース

「キャッシュレス決済でコインを購入、お賽銭に使えるというすごいアイディア」──。

亀岳林 万松寺(名古屋市)が、賽銭や施設内通貨としても使えるオリジナルコインの自動販売機を導入した。ツイッターで「いろんな問題を1つで解決している」などと称賛を集めている。同寺の住職に経緯を聞いた。

「お参りという風習を日本の文化として残していきたい」

480年の歴史を誇る万松寺の境内に設置された小型自販機は、ツイッターユーザー「でまえ-T(@d_itchou)」さんによって2023年3月26日、冒頭のような文で紹介された。

販売されているのは、本尊の十一面観世音菩薩が描かれたオリジナルコイン「Banshoji Coin」だ。自販機はキャッシュレス決済に対応しており、コインは1枚500円から、10枚入りまでのパッケージが展開されている。説明書きは日本語、英語、中国語の3か国語で記載されている。お土産になるだけでなく、賽銭や施設内通貨としても使用できるという。

投稿は注目され、「投げ入れてよし、お土産にしてよし」「いろんな問題を1つで解決しているのが素晴らしい」「伝統も失っていない」「考えた人は凄いね」といった声が寄せられている。小銭が無くともお参りでき、運営にとっては小銭の盗難防止になるうえ、両替手数料が不要になる、客単価も上がるなどと称された。

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同寺の住職・大藤元裕氏(65)は28日、当該自販機は10日に設置したとJ-CASTニュースの取材に答えた。主なターゲットは、インバウンド(訪日外国人客)や日本の若年層とする。

導入の背景には「お参りという風習を日本の文化として残していきたい」という思いもある。賽銭は仏様への祈願を小銭に託す行為だといい、あえてコインを販売する形で、キャッシュレス化の波に対応した。

コインは1、2枚入りを中心に、取材時までに計50枚ほど販売したと明かす。円安が進んだインバウンドに合わせて販売価格を設定していたため、「予想以上に多い」と売れ行きの感触を述べる。施設内通貨としてのコインは、おみくじや御守を扱う札処、御朱印を扱う祈祷受処のほか、仏花の購入などに使用可能。ただし、お釣りは出ない。

コインの再利用は無し、常に新品を販売

着想を得たのは5、6年前。当時はキャッシュレス需要が高まる一方、賽銭への運用については認める金融機関がなかったため、コインを用いる代替案が出たという。コロナ禍を経て、昨年になって実現の目途が立った。

自販機の導入に踏み切った背景には賽銭泥棒の影響も。年に1度ほど、地面に埋まる支柱を引き抜いてまで賽銭箱を持ち去るといった事案が生じていた、と大藤氏は参った様子をみせる。

広報によると使用済のコインは商品に再利用しておらず、今後も予定はない。販売機では常に新品を扱っているとし、「記念のお土産として購入されるお客様もいらっしゃいますので、このような形態となっております」と説明した。

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