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「機嫌直して」は逆効果。ギスギスを回避する言葉って?

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精神科医が教えるこじらせない心の休ませ方(大和書房)

 ストレスを溜め込みやすい人必読。精神科医の保坂隆さんが、ネガティブな感情に振り回されない方法を教えてくれる。『精神科医が教えるこじらせない心の休ませ方』(大和書房)が発売された。


 今回は、人づき合いでストレスが溜まりがちな人のために、本書から「第3章 離れてもいい」の内容を一部ご紹介しよう。

 人と合わないなと感じたとき、「なんとか合わせよう」「合わないと思うなんてわがままだ」と思っていないだろうか。人づき合いにおいて、自分に責任があると考えると「自分はダメだ」という思い込みにつながり、ストレスになってしまう。

 しかし、社会は異なる環境で育ってきた人々の集合体。異なる環境で育てば、相性が合うほうが珍しいと保坂さんは言う。

「そもそも、人づき合いはうまくいかないものだ。うまくいかないからといって、無理をしてまで相手に合わせる必要はない」と頭に言い聞かせておくと、人づき合いのストレスはずいぶんと減るはずです。

 では、人づき合いで特に対応が難しいシチュエーションを見てみよう。

何もしていないのに相手の機嫌が悪いときは

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 1つめは、相手の機嫌が悪いとき。自分が悪くなくても気を遣いすぎたり、影響されて自分の気持ちまで悪いほうへ向かってしまったりする人もいるのではないだろうか。

 保坂さんは、「他人の気持ちにまで責任を負う必要はない」とアドバイスしている。アドラー心理学で有名なアルフレッド・アドラーも、「他人の気持ちを強制することはできない」と言っている。つまり、相手の機嫌が良くても悪くても、それは決して「自分のせい」ではないのだ。

 身近な人の機嫌が悪いときには「機嫌を直してよ」などと言いがちだが、これは感情をコントロールしようとする言葉なので、余計に衝突を生んでしまうかもしれない。保坂さんは、「機嫌が直ったら連絡ちょうだいね」などと言って、一旦距離を置くことをすすめている。後日連絡が来てから、何があったのか聞いて相談に乗るなどすれば、冷たい人だと思われることもない。

噂話には断固「耳を貸さない」

 もう1つのシチュエーションは、相手が噂話を始めたとき。特に悪いニュアンスの話だと、聞いていて嫌な気持ちになりながらも、気を遣って同調するしかない……と悩んでいる人もいるのでは。

 保坂さんは、噂話は「未公開株取引詐欺」と同じようなものだと一刀両断している。「特別にお教えしますが……」などと未公開株の購入をすすめ、代金を振り込ませてだまし取る詐欺だ。「誰も知らない情報」をエサにする、詐欺と噂話。詐欺をはたらく人が欲しているのはお金、噂話をする人が欲しがるのは注目だ。詐欺の儲け話と同じように、噂話もでっち上げの場合がしばしばある。

「誰も知らない情報」という意味の言葉を耳にしたら、まずは疑ってかかり、それ以上かかわらないことが大切です。

 身の回りの人が噂話を始めたら、「一切耳を貸さず、早々に退散すべき」と保坂さんは断言している。また、もし最後まで聞いてしまっても、絶対に口外してはいけない。話を広めると、自分まで信用を失ってしまいかねないからだ。

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