テリー へぇ。
橋 それで雑誌のインタビューで、京都で一緒に撮影した時に「あんた、デビューしていろんな歌を歌ってて、映画も出ててすごいね」とか、そんな話をしてくれて。「今度うちに遊びに来なさいよ」って言われたんですよね。
テリー じゃあ、京都で飲んでたの?
橋 いえ、東京に引っ越してからですね。
テリー 朝まで2人だけで飲むんですか。
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橋 最初は山川っていう僕のマネージャーが酒飲みで、そいつと3人で飲んでましたね。そのうち「山川はうるさいから、できるだけ1人でおいで」ってなりましたけど。でも、そこにお母さんがいるわけですよ。
テリー ああ。ひばりさんのマネージャーでもありますもんね。お母さんは一緒に飲まない?
橋 そう、家にいるだけ。それで「お嬢と仲よくしなさいよ」って言われてね。だから僕も年中行くようになって、まったく身内になっちゃった。
テリー ひばりさんとはデキなかったんですか。
橋 デキませんよ(笑)。
テリー だって酒の勢いで抱いちゃうとかありそうじゃないですか。
橋 ありませんよ。僕、小林旭氏が塀を乗り越えてお嬢の家に入ってくるのを見ましたから。お嬢が「今日、また来るからね」って言うから「誰が?」って聞いたら「旭よ」って。あの人はおもしろがって、玄関なんかから来ないんですよ。
テリー そうか(笑)。でも、そうすると橋さんが結婚する時、ひばりさんは寂しがったでしょう。
橋 寂しがってた。結婚式は帝国ホテルだったんだけど、ちょうどお嬢は隣の日劇でショーをやってたんですよ。だから招待状を送ったんだけど、来なくて、「すぐ隣なのに来ないんだね」って言ったら「ごめんね」って。それは、さすがに堪えたらしくて、あとで「お祝いに」って置物を買ってきてくれましたよ。
テリー それはやっぱり橋さんのことを好きだったんじゃないの? 抱かれたかったんですよ。
橋 いやあ、それはないな。ほんとに弟のように可愛がってくれたんですよ。