ソットは元々インドア派ということもあり、休みの日は故郷の友人に電話をして心を落ち着かせているという。その中で試合会場に来てくれる同胞の存在は非常に大きいようだ。富山での試合でもアリーナに多く詰めかけ、彼のプレーに大きな声援を送り続けていた。
「フィリピン人はお互いを助け合う精神を持っていて、それがいいところ。今日も会場に来てくれて声援を送ってくれたことに感謝しています。顔を見るだけで幸せな気持ちになれる」と、笑顔で感謝を口にした。
公私ともに充実した毎日を送りながら、選手としても成長をし続けているソットの目標は明確だ。
「まずは選手として日々成長して上手くなること、そしてチームの目標達成に貢献できる選手になることを目指します。広島には優勝ができる可能性が大いにあって、毎試合を勝利するための助けを自分はしなくてはならない。それを継続して、優勝のためのファーストステップである、CS進出をつかみ取りたいです」
クラブ初のCS進出、そして先にあるBリーグの頂点を狙う広島。そのためのラストピースがカイ・ソットという若きスター候補に違いない。フィリピン人の良さである相互扶助の精神を持ってコートで輝き続けた先に、横浜アリーナでの栄光が待っているはずだ。
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取材・文・写真=鳴神富一