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米国IT企業の大量リストラ・・今後の日本にどんな影響を及ぼすのか?

教えて!gooウォッチ

2022年、新型コロナの拡大はアメリカなどで終結を見せ、世界では経済活動が再開した。日本もその波に乗って景気が上向くだろうか。「教えて!goo」にも「世界で活躍できる日本のグローバル企業は?」と、日本企業の躍進を期待する質問が投稿されていた。ところがアメリカ大手IT企業が、ここに来て大規模なリストラを行いはじめたという。世界最大の経済大国で何が起こっているのか……そして日本経済は? 金融情勢に詳しい投資の専門家、株式会社Fanの小須田さんに、米国IT企業のリストラの内情や日本への影響を教えてもらった。

■ITの牽引役GAFAをおさらい

ご存じの方は多いだろうが、ここまで世界のIT分野を牽引してきたGAFAとは何かおさらいしておこう。

「GAFAとは米国の大手IT企業であるグーグル(Google、現在はアルファベットという会社の傘下の1企業)、アップル(Apple)、フェイスブック(Facebook、現在はメタ・プラットフォームズに社名変更)、アマゾン(Amazon)の頭文字をつないだ造語になります。この4社にマイクロソフト(Microsoft)を加えた『GAFAM』として認知されているケースも多くあります。いずれの企業も世界を代表する大企業であり、世界の時価総額(企業規模)ランキングで上位にランクインしております」(小須田さん)

GAFAM5社の時価総額合計で、日本の上場企業全ての合計時価総額を上回る規模とのこと。


■大量リストラの背景

そんな不動の大企業GAFAMで、大量リストラが行われているのはなぜだろう。

「コロナ禍を受け、大手IT企業の業績が急拡大しました。いわゆる『巣ごもり消費』や『リモートワーク』の需要をうまく取り込めた企業の躍進です。そういった企業の採用が活発になり、コロナ禍で人員を増やしていきました」(小須田さん)

一見、追い風が吹いているように思えるが……。

「コロナ特需がいつまでも続くわけではなく、恩恵を受けてきた企業の業績拡大は頭打ちとなっています。一転して人手あまりの状況に変わり、急ピッチで増やした人員を削減する動きが見られます」(小須田さん)

コロナ特需の刈り込みも終わり、もてあました人員を削減しているのだ。人員削減は今後も続くのだろうか。

「米国および世界景気の動向次第でしょう。企業のリストラは今後の景気の落ち込みを見据えた動きになります。景気が下げ止まるか、もしくは景気拡大に向かうまでは、昨今の人員整理は続くのではないかと予想します」(小須田さん)

長きにわたり米国経済は右肩上がりを続けてきた。今後どのように変化していくのか小須田さんの意見を聞いてみた。

「景気後退がいつやってくるか、どの程度の落ち込みになるのかを事前に予測するのは困難です。景気は循環するもので、ずっと好景気が続くことは考えられません。世界をリードする企業が多いのは米国の強みですが、それでも景気後退や停滞の局面はいつか必ず来ると考えておくべきです」(小須田さん)

特需により増やした人員の整理なら、今回のIT企業のリストラによる日本経済への影響は少なそうだ。しかし今後も、影響力の大きい米国経済の動向から目が離せそうにない。


■米国経済の日本への影響

景気が循環し米国が景気後退するとなると、日本経済への影響が気になるところだ。

「米国経済が本格的に景気後退局面に入れば、日本経済への影響は避けられません。多くの日本企業が米国で事業展開していますし、多くの米国企業と取引しているためです。世界経済の中心は米国ですので、米国経済の落ち込みは、日本経済だけでなく世界経済に悪影響を及ぼすと考えるべきでしょう」(小須田さん)

景気が循環するのであれば、その後日本が好景気に転じる期待も持てるのではないか。実際、給与のベースアップを行う企業も多い。

「日本は人口の縮小期に入っており、今の経済規模を維持するだけでも大変な状況です。他国に追い抜かれていくのが既定路線といえるでしょう」(小須田さん)

重度の少子化問題を抱えているため、日本が昭和に見せた高度経済成長するような状況は、期待できそうにない。しかし小須田さんは、「経済と企業の成長は必ずしも一致しないので、世界に通用する企業が日本から生まれる可能性はある」ともいう。世界経済の影響や少子化などの難局を乗り越え、再浮上する日本企業を期待したい。


●専門家プロフィール:小須田 徹(投資信託相談プラザTwitter

株式会社Fan IFA(資産アドバイザー)、プライマリー・プライベートバンカー(日本証券アナリスト協会認定)。 関西学院大学卒。政府系金融機関勤務を経てIFAに転身。東京丸の内店に在籍。日本人の金融リテラシー向上に寄与すべく活動中。投資初心者の若い世代から退職世代の方まで、幅広い年齢層のお客様の金融コンサルティングを行う。

画像提供:ピクスタ

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)

 
   

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