これまで500回以上、働く世代の皆様向けに資産運用のセミナーでお話ししてきましたが、よくお伺いする質問があります。「投資はいつ始めればいいのですか?」です。
「投資は余裕資金ができてから」、とお答えしているのですが、では具体的にどのくらいの金額があればいいのでしょうか。
まずは、自分の財布のお金を3つに分けることからはじめます。それは「生活費」と「近いうちに使うお金」と「緊急時に使うお金」です。
■1.近いうちに使うお金
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近いうちに使うお金としては、今後1年くらいで想定されるライフイベントを想定してみてください。
例えば「3カ月後に友達と旅行に行く」「洗濯機を買い替えたい」「結婚にあたって引っ越しをする予定」「家を買うための頭金が必要」などなど、家族構成やライフスタイルによって異なると思いますが、それがおおよそ「近いうちに使うお金」のイメージです。
月々にかかる費用とは別に、一時的に必要となる大きな出費だと考えてみてください。
■2.緊急時に使うお金
緊急時に使うお金は、失業や大きなけが、災害、病気など、不測の事態に備えて万が一のために備えておくお金のことです。保険でカバーできる範囲もありますが、例えば突然入院することになって、手元にまとまったお金が必要になるかもしれません。医療費が高額になった場合は、一部が払い戻される制度はありますが、一時的な出費に対応できるようにしておくとよいでしょう。
会社員であれば生活費の3~6カ月分、自営業の方であれば1~2年分を手元に置いておくことが望ましいです。