ところが、そんな取材から15年後。テレビのニュースで急死を知ったのは、12年3月のことだった。彼女は認知症の父親を介護し、06年に看取ってからは2匹の犬と暮らしていたというが、同年2月から動悸やめまいなどを訴え、横浜市内の病院に通院。3月8日午前、親族に発見された時は、すでに息絶えていたという。まだ51歳だった。
生涯独身を貫いた山口さん。一人娘が認知症の父を看取り、最後は孤独死するという人生の終焉に、現代社会の闇を見る思いがした。
(山川敦司)
1962年生まれ。テレビ制作会社を経て「女性自身」記者に。その後「週刊女性」「女性セブン」記者を経てフリーランスに。芸能、事件、皇室等、これまで8000以上の記者会見を取材した。「東方神起の涙」「ユノの流儀」(共にイースト・プレス)「幸せのきずな」(リーブル出版)ほか、著書多数。