
RISEの年間最大のイベント「RISE ELDORADO 2023」(3月26日、東京・有明アリーナ)でRISEとK-1の対抗戦第2弾が行われた。
第6試合では−90kg契約でRISEの南原健太(極真会館)とK-1の愛鷹亮(力道場静岡)が対戦し、南原が1RでKO勝ちを収めた。これで6連敗となった愛鷹は試合後の会見で引退を示唆するコメントを残した。
南原は極真空手出身で2021年7月にRISEでプロデビュー。ここまで6戦5勝1敗(5KO)の戦績を残し、極真でも昨年6月には「2022オープントーナメント全日本体重別空手道選手権大会」の男子軽重量級(-90kg)で優勝するなど空手とキックボクシングの二刀流で活躍中。愛鷹は2019年にクルーザー級王者のシナ・カリミアンにKO勝ちという大番狂わせを起こし、一気に注目を浴びるも翌年の「K’FESTA.3」で行われたタイトル戦で返り討ちに遭い、王座奪取を逃すとそこからまさかの5連敗中。今回は再起を期しての参戦だった。

1R、ともに構えはオーソドックス。開始早々の南原の左インローがローブローで一時中断。再開後、南原は右カーフ、愛鷹は飛び込んで左フック。南原の右ローに愛鷹の足が流れる。南原が右の後ろ回し蹴りで愛鷹からダウンを奪う。残り時間はまだ1分。立ち上がった愛鷹がパンチの連打で前に出る。これに南原が応じると、愛鷹の右フックが炸裂。やや雑な攻めになった南原に愛鷹のパンチが当たる場面もあったが、南原はパンチの連打で追い込む。そして右のヴァレリーキックから左ヒザで愛鷹のアゴを突き上げ、再度のダウンを奪う。この強烈な一撃に愛鷹は立ち上がれず、南原のKO勝ちとなった。
南原は試合後のマイクで「対抗戦で大役を伊藤会長に任せていただいたので、絶対に勝ちを勝ち取ることを決めてました。RISEファンの皆さん、これからも南原健太の応援をよろしくお願いします」とアピールした。

広告の後にも続きます
試合後の会見で愛鷹は試合については「覚えていない」と肩を落とした。そして最後に「格闘技を10年間できて幸せでした。ありがとうございました」と涙を流しながら引退を示唆するコメントを残した。愛鷹はこの日の敗戦で6連敗となったが、シナ・カリミアン、K-Jee、スーパー・ヘビー級の石井慧と強豪との対戦が続いていた。今後の動向が気になるところとなった。

門口佳佑が新美貴士に判定勝ち
第5試合では現RISEフェザー級王者の門口佳佑(EX ARES)と元Krushフェザー級王者の新美貴士(名古屋JKファクトリー)が対戦した。
門口は昨年8月に梅井泰成を破り王座を獲得。12月に行われたシュートボクシング(SB)との対抗戦ではシュートポイントを奪われ苦戦したものの山田彪太朗を破り、王者の貫禄を見せつけた。新美は2020年に「第5代Krushフェザー級王座決定トーナメント」を制し王座を獲得すると昨年5月に玖村修平に敗れるまで3度の防衛に成功した。試合開始から終わるまでひたすら前に出て相手の心を折るようなファイトスタイルで会場を沸かせている。
1R、ともにサウスポーで構える。新美はいつも通り圧をかけて前に。門口は左ボディーからパンチを連打。新美はロー、ミドル。門口はローから左右のボディー。新美は左右のロー。門口はボディーから顔面にパンチを散らす。門口はヒザ、ボディー。嫌がる新美。

2R、新美が前に出るが、門口はボディーブロー、三日月蹴り。新美は首相撲からヒザを見せる。門口もパンチからヒザ。門口は逆に前に出てパンチの連打。距離が詰まると新美は組んでヒザを見せるが、なかなかクリーンヒットはできず。門口はパンチのコンビネーションで攻め込む。
3R、門口がパンチの連打にヒザで攻め込む。新美はガードを固めチャンスをうかがうが、門口の手が止まらない。新美は組み止めヒザ。しかしいつもの前に出るスタイルを封じられ苦戦。最後まで手を出し続ける門口に新美も応じ、最後までパンチを打ち合う中、終了のゴング。