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ヨキッチは3年連続MVPの偉業に興味なし?「もう十分。誰が勝ち取ろうと受賞に値すると思う」<DUNKSHOOT>

THE DIGEST

ヨキッチは3年連続MVPの偉業に興味なし?「もう十分。誰が勝ち取ろうと受賞に値すると思う」<DUNKSHOOT>

 現地時間3月25日、コロラド州デンバーのボール・アリーナで、イースタン・カンファレンスならびにリーグトップの戦績を誇るミルウォーキー・バックスと、ウエスタン・カンファレンス首位のデンバー・ナゲッツが激突。ホームのナゲッツが129-106で勝利を収めた。

 3連勝で今季戦績を50勝24敗(勝率67.6%)としたナゲッツは、ニコラ・ヨキッチが31得点、6リバウンド、11アシストとエースの働き。さらにジャマール・マレーが26得点、6リバウンド、9アシスト、マイケル・ポーターJr.が19得点、7リバウンド、ケンテイビアス・コールドウェル・ポープとブルース・ブラウンが各11得点と続いた。

 すでに5年連続のプレーオフ進出を決めているナゲッツは、2012-13シーズンの57勝25敗(勝率69.5%)に次ぐフランチャイズ史上2位となる勝率を残している。

 チームを牽引するのはもちろんヨキッチだ。今季はここまで66試合に出場して平均24.9点、11.8リバウンド、いずれも自己ベストとなる9.9アシストにフィールドゴール成功率63.3%という圧巻の数字を叩き出している。
  過去2年に続き今季もMVP受賞となれば、ビル・ラッセル(元ボストン・セルティックス/1961~63年)、ウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア・76ers/1966~68年)、ラリー・バード(元セルティックス/1984~86年)に次いでNBA史上4人目の快挙達成となる。

 とはいえ、3年連続MVPの偉業は、史上最多となる6度の受賞を誇るカリーム・アブドゥル・ジャバー(元ロサンゼルス・レイカーズほか)、5度受賞のマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)、4度の選出を誇るレブロン・ジェームズ(レイカーズ)さえも成し遂げることができなかっただけに、ハードルが高いことは言うまでもない。

 また、今季はシクサーズのジョエル・エンビード、バックスのアデトクンボらライバルもチーム・個人ともに好成績を残しており、ヨキッチが偉業を達成することができるかどうかは、投票権を持つメディアの見方次第と言えるだろう。 それはヨキッチ自身も理解しているようだ。25日に欧州メディア『Euro Hoops』へ公開された記事の中で、セルビア出身の28歳はこう話していた。

「もう十分さ。僕にはできないよ。本当にね。3回目だからね……僕はそうなるとは考えていない。僕は目の前の1試合をプレーしているだけ。誰が勝ち取ろうと、それ(MVP)を受賞するに値すると思う」

 ナゲッツとヨキッチとしては、個人タイトルよりもプレーオフに向けて準備していきたいところだろう。現在2位のメンフィス・グリズリーズ(46勝27敗/勝率63.0%)に3.5ゲーム差をつけているため、よほどの大崩れがない限り、4月15日に幕を開けるプレーオフにはウエストの第1シードで臨むことになる可能性が高い。

 ただし、各カンファレンスの第7シードと8シードは、レギュラーシーズン終了時点で7位~10位の4チームによるプレーイン・トーナメントで決定する。特に第8シードは最後の14日に決まるため、ナゲッツとしても直前まで相手がわからない状態でファーストラウンド初戦を迎えることとなる。
  25日時点で、ウエストは4位のフェニックス・サンズ(39勝35敗/同52.7%)から12位のユタ・ジャズ(35勝39敗/同47.3%)まで、9チームが4.0ゲーム差以内にいることから、どこがプレーオフ最後の席を手にするか予想するのは至難の業と言っていい。

「わからないね。僕としてはファーストラウンドをパスしたいくらいさ。ファーストラウンドに勝てたら、次にどのチームと顔を合わせるかもわからない。ゴールデンステイト(ウォリアーズ)かミネソタ(ティンバーウルブズ)か、あるいは(ロサンゼルス)レイカーズ、オクラホマシティ(サンダー)、ユタになるのか、本当にわからない。けど、彼らの成績を見れば、途方もない相手というわけではないと思う」

 そう語るヨキッチはすでにプレーオフでの戦いにフォーカスしており、バックス戦後も「試合に勝利していくことはいいこと。しかし、僕らのゴールはプレーオフで何かをやってのけることにある」と話していた。

 球団史上初の優勝を狙うナゲッツとしては、ウエスト首位の座を堅持しつつ、ヨキッチをはじめとする主力選手たちが万全の状態でポストシーズンへ臨めるように進めていきたいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
   

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