
「Krush.147」(3月25日、東京・後楽園ホール)で前Krushウェルター級王者の松岡力(K-1ジム五反田チームキングス)が再起戦に臨み、海斗(LEGEND)に3-0の判定勝ちを収めた。
松岡は2021年4月に加藤虎於奈を破り王座を獲得。同年9月に行われた「K-1 WORLD GP第2代ウェルター級王座決定トーナメント」に出場し、1回戦でマキ・ドゥワンソンポンにKO勝ちを収めるも、準決勝では安保瑠輝也にKO負け。昨年2月に行われたKrush王座の防衛戦では寧仁太・アリと延長にもつれる激戦の末、1-2の判定で敗れ王座陥落。その際にアゴを骨折し、長期の欠場を余儀なくされていた。

試合は1R、松岡はオーソドックス、海斗はサウスポーの構え。海斗が左インロー、右ロー。松岡は圧をかけてロー、三日月蹴り、前蹴りと返す。海斗は左ミドル。松岡は右インロー。松岡は右ストレート、左アッパーで前に。松岡は右三日月、右ミドル。前に出た松岡に海斗がカウンターで右フック。松岡はなおも右三日月。
2R、松岡は右ハイ。海斗の入り際に左ジャブ。松岡が左フックも、そこに海斗が左ストレート。松岡は右三日月、バックスピンキック。松岡の強烈な右ローを嫌がる海斗。海斗も左ミドルで反撃。海斗が右ローも松岡は右ミドル、右ローを返す。松岡は狙いすました右ハイをヒット。

3R、松岡が右ミドル、右ハイ、右インロー。松岡の蹴りをつかんでしまい海斗に注意。松岡は右ハイ、右ミドルを打ち分け翻弄。そしてワンツーで前に。海斗もカウンターの左を当てるが、松岡は巧みにクリンチ。松岡は圧をかけ、左右のロー、右ミドル、飛びヒザ。そして飛び込んでパンチも海斗がカウンター。松岡はパンチをもらってもダメージを見せない巧みな試合運び。最後、襲い掛かる海斗を足を使っていなし、試合終了。
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判定は30-29、30-29、30-28の3-0で松岡が勝利を収めた。
試合後の会見で松岡は「試合前に腰を痛めたりといろいろあって、倒すことができなかった。僕が倒していたらメインの修平も流れが変わったと思うし、ちょっと責任は感じます」と反省の弁。メインイベントでは同門のフェザー級王者・玖村修平が森坂陸に敗れ、王座を失っている。

約1年ぶりの試合については「緊張はないが年には勝てないなと思った」、試合展開については「倒す気満々だったが、体の不調が響いて踏み込めなかった。倒しに行きたかったが、それをさせてもらえなかった。実力不足」などと振り返った。
今後については「今、ベルトを持っていない。チームキングスの最年長組なので、ベルトくらいは持っておかないと威厳がない。後輩たちに示しがつかないので、取りあえずKrushのベルト。その次はK-1のベルトを獲るのが最終目標なので、これから頑張っていきたい」と王座返り咲きを目指す意向を示した。
松岡といえば、かつては敗れた後に引退を示唆する発言をすることもあったのだが「辞める辞める発言をしていたのは前のトレーナーの時。もう伸びしろがないと思ったから“辞める辞める”と言っていたが、今の『ベストトレーナー賞』をもらった秋元トレーナーが来てから伸びしろしかないと思っている。秋元とやって行けるところまで行って、行けなくなったら辞めようと思っている」とそのモチベーションの裏側を明かした。そして「次は誰が相手でも倒しにいく試合をする」と誓った。
「Krush.147」(3月25日、東京・後楽園ホール) ◆プレリミナリーファイト第1試合/-77kg契約/3分3R ○大石昌輝(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)(1R52秒、KO)森拓馬(team ALL-WIN)● ◆プレリミナリーファイト第2試合/Krushスーパー・ライト級/3分3R ●河北光生(K-1ジム五反田チームキングス)(1R1分56秒、KO)大利賢佑(team ALL-WIN)○ ◆第1試合/Krushライト級/3分3R・延長1R ○岩﨑悠斗(ARROWS GYM)(判定3-0=29-28、29-28、29-28)三宅祐弥(Hacker GYM)● ◆第2試合/Krushスーパー・フェザー級/3分3R・延長1R ●斎藤祐斗(JK TRIBE)(3R1分24秒、KO)髙橋直輝(若獅子会館)○ ◆第3試合/Krushスーパー・ライト級/3分3R・延長1R ○近藤拳成(TEAM3K)(1R1分5秒、KO)斉藤雄太(K-1ジム五反田チームキングス)● ◆第4試合/Krushスーパー・ウェルター級/3分3R・延長1R ●山崎陽一(KIKUCHI GYM)(判定0-3=28-30、28-30、29-30)森田奈男樹(エイワスポーツジム)○ ◆5試合/Krushフェザー級/3分3R・延長1R ○MOMOTARO(OGUNI-GYM)(延長判定2-0=9-10、10-9、10-9 ※本戦判定0-0=30-30、30-30、30-30)竹内将生(エイワスポーツジム)● ◆第6試合/Krushスーパー・バンタム級/3分3R・延長1R ○晃貴(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)(1R2分13秒、KO)一航(新興ムエタイジム)● ◆第7試合/Krushフェザー級/3分3R・延長1R ○篠塚辰樹(MASTER BRIDGE SOUND)(1R1分49秒、KO)林勇汰(FLYSKY GYM)● ◆第8試合/Krushスーパー・ライト級/3分3R・延長1R ○近藤魁成(TEAM3K)(判定3-0=30-29、30-27、30-28)ヴィトー・トファネリ(ブラジリアンタイ/闘英館)● ◆セミファイナル(第9試合)/Krushウェルター級/3分3R・延長1R ○松岡力(K-1ジム五反田チームキングス)(判定3-0=30-29、30-29、30-28)海斗(LEGEND)● ◆メインイベント(第10試合)Krushフェザー級タイトルマッチ/3分3R・延長1R ●玖村修平(王者/K-1ジム五反田チームキングス)(判定0-3=28-30、28-30、28-29)森坂陸(挑戦者/エスジム)○