
「Krush.147」(3月25日、東京・後楽園ホール)のメインイベントで行われた「Krushフェザー級タイトルマッチ」で挑戦者の森坂陸(エスジム)が判定で王者・玖村修平(K-1ジム五反田チームキングス)を破り、悲願の王座を獲得した。玖村は初防衛に失敗した。
森坂は2020年に行われた「第5代Krushフェザー級王座決定トーナメント」では決勝に進出も新美貴士に敗れ、あと一歩ベルトには手が届かず。その後、2021年はK-1で軍司泰斗、斗麗に連敗を喫するも2022年から4連勝し今回の王座挑戦にこぎつけた。

玖村も「第5代Krushフェザー級王座決定トーナメント」に出場も準決勝で新美に敗戦。その後、K-1への参戦が続き、3勝1敗の戦績を残し、昨年5月に新美への挑戦を実現させると判定勝ちで王座獲得と同時にリベンジを果たした。その勢いを駆って8月には「K-1 WORLD GP 2022 K-1フェザー級世界最強決定トーナメント」に参戦し、1回戦でジャオスアヤイ・ソー.デッチャパンにKO勝ちを収めたものの、準決勝では優勝を果たした、王者の軍司泰斗にKO負け。12月のK-1大阪大会では斗麗に判定負けを喫し2連敗と、この日は捲土重来を期しての初防衛戦だった。

1R、いきなり左ミドル連発、そして前蹴り、左ジャブ、バックブローと仕掛ける森坂。玖村は右ロー、左ボディー、ワンツーで反撃。玖村の右ミドルの打ち終わりに森坂が前蹴りを叩き込むと玖村はバランスを崩しロープまで吹っ飛ばされる。パンチの打ち合いとなると森坂の手数が目立つ展開に。そして森坂はバックブロー。かわした玖村もバックブローを放つがバランスを崩したところに森坂がパンチをまとめダウンを奪う。立ち上がった玖村だったが、ここで森坂のバックブローがグローブが当たっていたかを映像で検証するために試合が中断。有効だと認められ、試合が再開。再開後、前に出る玖村がパンチの連打も森坂も打ち返す。

2Rも真っ向からの打ち合いを展開する2人。玖村は右カーフ、ワンツー。森坂は蹴りをまじえ回転の速いパンチを連打。打ち合いの中で森坂のバッティングで一時中断。再開後、玖村の重いパンチがヒットも森坂は手数で返す。玖村のパンチが森坂の顔面をとらえ始めるが、森坂はパンチに左右のミドル、バックブローをまじえ反撃。両目がはれる森坂。
広告の後にも続きます
3R、圧をかける玖村だが、森坂が手数を出して前に出る。玖村は右ハイ、右ストレート。森坂の右カーフで玖村がスリップダウン。玖村が距離を詰めてパンチを放つと、森坂は左ミドルの連打で距離を取る。玖村はパンチの連打、ヒザ。しかし森坂もすぐに打ち返し、ペースは渡さない。疲れの見え始めた森坂に玖村がパンチの連打も、森坂はクリーンヒットは許さない。打ち合いのまま試合終了。

判定は28-30、28-30、28-29と1Rのダウンがものをいい森坂が判定勝ちを収めた。
試合後のマイクで森坂は涙を流しながら「みなさん、今日は本当に応援ありがとうございました。ずっとこの2年間、ベルトを追ってきて。やっと巻くことができたのは皆さんが応援してくれたから。僕は親の反対から格闘技が始まって。ずっとやらせてきてもらって。中高と好き勝手にやらせてもらって高校生でプロになって、そこから8年間ずっと応援してくれていて。ベルトを巻いた姿でリングの上で写真が撮りたいです。両親がVIP席に座って見に来てくれてます。ここで写真を撮らせてください。お願いします。あとで撮ります。これ獲れなかったら終わりにしようと思っていたので、これから突っ走って、Krushのベルトを防衛して、K-1のベルトを最後は狙いに行きますので、よろしくお願いします」と語った。
「Krush.147」(3月25日、東京・後楽園ホール) ◆プレリミナリーファイト第1試合/-77kg契約/3分3R ○大石昌輝(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)(1R52秒、KO)森拓馬(team ALL-WIN)● ◆プレリミナリーファイト第2試合/Krushスーパー・ライト級/3分3R ●河北光生(K-1ジム五反田チームキングス)(1R1分56秒、KO)大利賢佑(team ALL-WIN)○ ◆第1試合/Krushライト級/3分3R・延長1R ○岩﨑悠斗(ARROWS GYM)(判定3-0=29-28、29-28、29-28)三宅祐弥(Hacker GYM)● ◆第2試合/Krushスーパー・フェザー級/3分3R・延長1R ●斎藤祐斗(JK TRIBE)(3R1分24秒、KO)髙橋直輝(若獅子会館)○ ◆第3試合/Krushスーパー・ライト級/3分3R・延長1R ○近藤拳成(TEAM3K)(1R1分5秒、KO)斉藤雄太(K-1ジム五反田チームキングス)● ◆第4試合/Krushスーパー・ウェルター級/3分3R・延長1R ●山崎陽一(KIKUCHI GYM)(判定0-3=28-30、28-30、29-30)森田奈男樹(エイワスポーツジム)○ ◆5試合/Krushフェザー級/3分3R・延長1R ○MOMOTARO(OGUNI-GYM)(延長判定2-0=9-10、10-9、10-9 ※本戦判定0-0=30-30、30-30、30-30)竹内将生(エイワスポーツジム)● ◆第6試合/Krushスーパー・バンタム級/3分3R・延長1R ○晃貴(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)(1R2分13秒、KO)一航(新興ムエタイジム)● ◆第7試合/Krushフェザー級/3分3R・延長1R ○篠塚辰樹(MASTER BRIDGE SOUND)(1R1分49秒、KO)林勇汰(FLYSKY GYM)● ◆第8試合/Krushスーパー・ライト級/3分3R・延長1R ○近藤魁成(TEAM3K)(判定3-0=30-29、30-27、30-28)ヴィトー・トファネリ(ブラジリアンタイ/闘英館)● ◆セミファイナル(第9試合)/Krushウェルター級/3分3R・延長1R ○松岡力(K-1ジム五反田チームキングス)(判定3-0=30-29、30-29、30-28)海斗(LEGEND)● ◆メインイベント(第10試合)Krushフェザー級タイトルマッチ/3分3R・延長1R ●玖村修平(王者/K-1ジム五反田チームキングス)(判定0-3=28-30、28-30、28-29)森坂陸(挑戦者/エスジム)○