
「週刊少年マガジン」(講談社)で大好評連載中のエゴイストFW育成サッカー漫画『ブルーロック』(原作:金城宗幸・漫画:ノ村優介)が2023年5月に舞台化されることが決定した。
(参考:【写真】絵心甚八の再現度がすごい! 舞台『ブルーロック』のビジュアルを見る)
同作は、日本をW杯優勝に導く世界一のストライカー育成を目的とした「ブルーロック(青い監獄)」プロジェクトを描くサッカー漫画。第45回講談社漫画賞少年部門も受賞した人気沸騰中の作品だ。そんな最中の舞台化とあって注目度は高い。すでに公開されているキャラクタービジュアルも好評で、大きな期待が寄せられている。
そこで、ふと考えた。そもそも『ブルーロック』は舞台化に向いているのだろうか。
現在、年間170本を超える2.5次元舞台が上演されているという。しかしもちろん、その全てが舞台化に成功するわけではない。では、どのような漫画が舞台化に向いているのだろうか。舞台化したときに“映える”漫画の条件とは? これまでの2.5次元舞台の傾向から3つのポイントを挙げてみた。
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1.個性あるキャラクターが多数登場する作品
そもそも2.5次元舞台とは、一般的に漫画、アニメ、ゲームを原作とした舞台・ミュージカル作品全般を指す。原作から飛び出してきたかのようなキャラクターが、目の前で原作そのものの世界観を生きることが最大の魅力である。
そのため、役者たちは“キャラクターそのもの”を表現することに力を入れるので、個性あるキャラクターが多数登場する作品ほど舞台化した際に“映える”。“普通の高校生”“平凡な見た目”では、メイクやウィッグなどの効果も限定され、生身の役者がそっくりそのままに似せるのは非常に難易度が高いからだ。
逆に、個性豊かな見た目、キャラクターであればあるほど似せやすい。2.5次元舞台の中でもシリーズ化されているような人気作はいずれもこの傾向が強いと感じる。そうした点から見ると、全てのキャラクターに個性がある『ブルーロック』は舞台映えしやすい作品だといえる。
2.物語の区切りがある作品
舞台の上演時間は、通常、休憩も含めて2~3時間だ。(休憩がない公演もある)つまり、その2~3時間という上演時間内に物語を終結しなければならない。