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東洋医学と西洋医学では捉え方が違う!? 人体の「冷え」はなぜ起こるの?

幻冬舎ゴールドライフオンライン

経穴の運用や選定に悩む治療家たちへ。東京都府中市で東洋堂院長として鍼灸治療に勤しむ著者が、30年以上にわたる経験から導き出した「再現性の高い施術法」を提示した解説書。※本記事は、遠藤景護氏の書籍『鍼灸 治効原論 自然治癒力向上で改善する』(幻冬舎ルネッサンス)より、一部抜粋・編集したものです。

【前回の記事を読む】西洋医学では見落とされがち!?「未病」を防ぐ東洋医学!

序章

現代西洋医学の功罪(東洋医学との併用「統合医学」の必要性)

癌に対する対応でも詳しくのべますが、現代西洋医学の癌治療では、外科的処置でも化学的処置でも、他の正常細胞や組織器官も、もろともにターゲットにしてしまい、かえって自然治癒力や免疫力を減退させてしまう事があります。

人体をミクロ的見地からみるばかりでなく、マクロ的見地から全体的にみる必要があるのではないでしょうか。東洋医学の治療家の中にも、守旧的な、部分しか見ないで対症治療(本治(ほんち)療法に対する標(ひょう)治(ち)療法)のみをする方がいるのは残念です。

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患者さんの、その時々の体調や病気の進行度によって、治療に際しての手段と運用と経穴の選定を使い分けたり、病態の本質の研究をする努力が必要だと思います。

西洋医学の長所である検査技術や外科技術や救命措置技術の恩恵をえられる我々現代人は、自然治癒力を引き出して、西洋医学的処置の副作用を少なくする、東洋医学的技術を補完してともに利用すれば良いのです。東西両医学の統合的治療が大切だと考えます。

この統合医学では、人間が本来持っている自然治癒能力を、もっと信じる事が大切です。

冷えとは何か

冷えと、瘀(お)血(けつ)と、捻れは、相互に関係しながら、病気の原因となっていくものですが、それを個別に分析してみます。冷えを常に感じている状態つまり「冷え性」は、寒がりとはちがい、冷えの悪影響を受けた体調不良状態の総称として使われます。

例えば、冷たい氷を体表に押しつけたとします。氷は体温で溶けて水になります。その水が蒸発する際に気化熱が奪われ、その部位は、他の部位と比較して冷えます。しかし、暫くすると、血流に乗って栄養分や酸素とともに、熱エネルギーが運ばれて来る結果、低下した体表温度が元通りに回復して、冷えがなくなります。しかし何らかの事情で血流が滞った状態が続くと、冷えの影響を受けた組織や器官に、体温低下による機能低下状態がおこります。

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