もう一つ本作を経験して感動したのが「以前から大好きだった」という有村との共演。しかも有村演じる瀬名と田鶴は親友という関係だ。
「これまで映画などを観ていて、すごく愛おしくて可愛らしい方だなと思っていました」とはにかむと「ファンだったんです。今は架純ちゃんと呼ばせてもらっているのですが、初めてお会いしたのは緑山スタジオでした。当時架純ちゃんはドラマ『石子と羽男-そんなコトで訴えます?-』の撮影で来ていたのですが、わたしもすでに大河ドラマのクランクインをしていたんです。たまたま同じ日に撮影があってすれ違ったとき、挨拶させていただいたのですが、架純ちゃんが『親友役なんだよね、楽しみだね』って言ってくださったのが嬉しくて」と楽しそうに思い返す。
実際に撮影現場を共にすることになり、有村の包容力に驚いたという関水。「ものすごく多忙なのに、いつもシャキッとされているのですが、後輩を緊張させないような柔らかさもある方。一緒にいて安心するんです」と共演の感想を述べると「本当に女神さまです」とぞっこんの様子だ。
瀬名とは運命のいたずらで敵味方という関係になってしまった。それでも関水は「第11回では、瀬名と田鶴の幸せだった時代の描写もあります。とにかくお芝居をしているときは、本当に幸せだなと思っていました」と語っていた。(取材・文:磯部正和)