こうした文字は「そのある仮名をその仮名らしく見せている要素を抽出して、なんとかマスに収まるように作っている」のだとか。制約があることはたしかに不自由ですが、だからこそ記号のような統一感があり、面白味のあるフォントになっているのでしょう。
■ 前後の文章から文字を判読できるのは不思議な感覚
また、この文字の最も面白いところは、一文字では読めなくても前後の文章から、脳が文字を予測して判読可能にしているところ。
「れ」や「る」は間違いなく文字だけで読める自信はありませんが、文章の中に入り込むことですんなりと理解できるようになるのだから、何とも不思議なもの。こうした感覚が楽しめる点も、このフォントをつい読みたくなってしまう理由なのかもしれません。
まるでレトロゲームのような懐かしさを感じさせつつ、グローバルでも注目される斬新さも兼ね備えるという、木材さんのひらがなフォント。今後も更なる改良を図っていき、50音をすべて作ることができれば、何らかの形で配布も検討しているとのことです。今から完成が楽しみになってしまいますね。
5×5だけど、田の交点を結ぶ形でしか書けない縛りで作りました。
これどうだろう かなり読みずらい仮名は前後から予測してもろて,,, pic.twitter.com/5HG6YEP1SN— 木材/Moku16 (@Mo_k_u) March 10, 2023
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<記事化協力>
木材/Moku16さん(@Mo_k_u)
(山口弘剛)