
何よりあまりにもリアルな「クロちゃん」すぎる破壊力抜群の出来映え。写真を見ただけで震えが来てしまいました!

過去には江頭2:50のフィギュアも発売
「figmaはもともとマックスファクトリーが生み出したシリーズなのですが、弊社がお借りして、他では作らないものをと考えたのが始まりです。元来は美少女もののアクションフィギュアが多かったのですが、実は以前に弊社で江頭2:50さんのfigmaを出したことがあったんですよ」




クロちゃんはキモ可愛くてインパクト絶大
「はい。ビジュアル的にも露出度的にも、キモ可愛くてインパクトも絶大なクロちゃんさんがいいんじゃないかと思いました」

「そうなんです。スキンヘッドであの体格って、立体的に考えて面白いと思ったんですよ」
――体毛の生え方まで再現された、とても攻めたフィギュアですが、社内でフィギュア化に反対の声などはありませんでしたか?

アニメ好き以外にもフィギュアを手に取る機会を

アニメやゲームのキャラクターのフィギュアは、好きな人であれば自ら情報を集めて買ってくれますよね。でも芸人さんならアニメ好きな人以外にもフィギュアというカルチャーを普及できるのが強いと感じました」
アクションフィギュアの遊び方は無限大

――すでに「こういう風に遊んでみたい」という声はキャッチしていますか?
「クロちゃんは『仮面ライダードライブ』に出演していたことがあったのですが、ライダーファンはそのことを覚えていて『シーンの再現ができる!』というツイートを見ました。あとは『美少女フィギュアをクロちゃんがイジメているようなシチュエーションを作りたい』なんて書き込みも見かけます」
クロちゃん“そっくりそのまま”を目指した

このサイズだけど、誰が見てもクロちゃん。だから面白い。顔はもちろん、小物もクロちゃんが持っていそうなGショックやスニーカーを選んで、洋服も事務所さんから貰った資料の中で最大公約数で最もクロちゃんっぽいものにしたつもりです」

「やはり顔を似せることでしょうか。正直、何度も作り直しをしました。基本の素の表情を作って、そこからさらに表情替えをしていく作業があって。写真で見ると似ているのに、実物のフィギュアを見ると怖かったりもしたので、目線を少し変えるなどして調整していきました。
実在の人物のフィギュアだと、本人を3Dスキャンしたものを小さくするやり方もあるんです。でも今回は、すべて原型師の手造りなんです。原型師に自分の考えたクロちゃんをアウトプットしてもらうやり方をとっています。あのサイズでも、顔がアップになっても似るように」

フィギュアを見たクロちゃんの反応は?

出来上がりはクロちゃんさんにも会議室で見てもらいました。『面白いねー』って言ってくれましたが、実は内心かなり緊張してました。フィギュアの本人を前にするってドキドキでしたよ」
顔のパーツは5種類、イチオシはウインク!

――発売を発表してから、どのような反響が寄せられていますか?
「ショップの予約ランキングでいきなり上位に食い込んだときには『おっ』と思いましたね。狙い通り、ホビーファン以外も騒いでくれているので嬉しいです。また、大きな展示会に出展した時にはお客さんだけでなく同業者からも『やりましたね!』と声をかけてもらえました。これ、自分もよく思うことなんですが良いものを作られると『やられたー!』って気持ちになるんですよね(笑)」
クロちゃんフィギュア完成まで2年費やした

日本のフィギュアはハイクオリティなのを知ってほしい

日本のホビーフィギュアは、ひじょうにハイクオリティなものが多いのですが、それを知らない人もまだまだ多い。この機会に無駄に精巧な日本のフィギュアに興味を持ってもらえたら。そして日本のホビー業界のファンがもっと増えたらいいなと思っています」
――今後も「figma クロちゃん」に続く面白いフィギュアを作っていく予定はありますか?
「はい。定期的に作っていくメーカーだという印象を植え付けていきたいですね。またいつか、面白figmaが出たときには『あの会社、またやってる』と思ってもらえたら嬉しいです」
――ありがとうございました!
<取材・文/もちづき千代子>
【もちづき千代子】
フリーライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像エディター・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーライターとして活動を開始。度を超したぽっちゃり体型がチャームポイント。Twitter:@kyan__tama