菊地凛子と熊切和嘉監督が「空の穴」(01)以来のタッグを組み、ロスジェネ世代のヒロインの東北縦断旅を描く「658km、陽子の旅」が、7月28日(金)よりユーロスペース、テアトル新宿ほかで全国順次公開。映画監督アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥとイザベル・コイシェのコメント入り特報が到着した(菊地凛子はイニャリトゥの「バベル」(06)、コイシェの「ナイト・トーキョー・デイ」(09)に出演している)。
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人生を諦め、なんとなく過ごしていた就職氷河期世代の独身フリーター・陽子(菊地凛子)。父の訃報を受けて東京から青森の実家へ帰ることになった彼女が、ヒッチハイクで人々と交流し、心を溶かしていく姿を映画は描き出す。
特報は、海沿いの長い道を行く陽子を映出。「私の男」(13)に続く熊切作品への参加となったジム・オルークの曲が流れる。荒波を見つめ、砂浜に横たわる陽子の行く末とは──。
特報にも挿入される2人の監督のコメントは以下の通り。
アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ(「バベル」「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」)
彼女が過去と対峙する姿に、悲しく胸を締め付けられた。彼女の苦痛や悲しみは、観客の心を突き刺し、目が離せなくなる。熊切和嘉は、主人公の痛みや雰囲気を探求し、見事に描き出し、素晴らしい仕事を成し遂げた。
イザベル・コイシェ(「死ぬまでにしたい10のこと」「マイ・ブックショップ」)
この映画は孤独と敗北を描いた、力強い物語だ。人生の岐路に立つ孤独な女性を映し出し、観客の心を確実に揺さぶるだろう。