
オールバックにギラリとニラミを利かせた眼光が特徴的な俳優・竹内力。代表作であるVシネマ『難波金融伝・ミナミの帝王』を筆頭に、近年では『大日本人』や『テルマエ・ロマエ』など数々の話題映画に出演してきた。
そんな竹内が今回主演するのは、3月18日(土)にテレビ東京の全国ネットで放送するドラマ『かっこいいスキヤキ』。トレンチコートに小粋なハットを被ったジェームス本郷がドラマの主人公だ。放送前の本人に、その見どころを聞いた。
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「70分のオムニバス形式、4本のショートコントで構成されていることに注目してほしい。原作は『孤独のグルメ』の久住昌之先生。Vシネ作品のような強面でやるんじゃなく、今回はコメディードラマなんで、お茶の間で休みの日に笑いながら見てほしい。演じる主人公は、クールな見た目とやっていることのギャップが愉快なキャラクターで、ラストのストーリーでは食事後にお腹を下してトイレを探してあたふたする様子がコミカルに描かれている。日本国民全員、お腹が痛くなったことってあるじゃない。絶対ドラマを見たら、ハラハラドキドキが共感できると思うよ」
今回、ドラマに彼女役として華を添えるのは佐藤江梨子。印象を聞くと、「めっちゃ良い子。〝頑張りますんで、よろしくお願いします〟とあいさつをしてきたよ。本当に良い子だ」と微笑みながら絶賛。さらに、ドラマにちなんで食へのこだわりを尋ねると、意外な答えが返ってきた。
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「年齢的に、健康にとにかく気を使っている。好き嫌いはないんだけど、やっぱり食べる量は減らしているよね。体重だって最高92キロあったのが今は72〜73キロ。リバウンドしないよう頑張ってる。もともとウチの家系は心筋梗塞や脳梗塞で倒れている。だから、尿検査や血液検査は3カ月に1回。脳ドックと人間ドックも年に1回はやっているよ」
30歳で首の骨を折る大ケガ
健康管理に気を使う竹内だが、そのきっかけになったのが、30歳のときに負った首の骨を折る大ケガだ。
「昔、Vシネの撮影中に12〜13メートル上から飛び降りるシーンで頭からマットに落っこちたんだよね。その日はゲーッて吐いて撮影続行して、次の日から大阪で別のロケがあるから休むわけにもいかない。俺はもともと、大阪の都市銀行に勤めていたから俳優デビューだって遅い。Vシネ俳優のイメージも悪いから、CMみたいな割の良い仕事は回ってこないので、とにかく芝居で稼ぐしかない。まだ体も動いたし、休むわけにはいかなかったんだよね」
当時の竹内といえばVシネ界では売れっ子中の売れっ子。年に30本近い撮影をこなし、稼ぎ出すギャラは3億円超え。昼間はロケ、夜はネオン街でのシャンパンファイトが続いたという。しかし、強靱な体は1カ月後に限界を迎える。
「体の痺れはずっと感じていたんだけど、ついに箸も持てなくなるし、ズボンも自力では穿けなくなったんで、さすがに病院に行ったんだよね。そしたら、首の骨が折れてた! 即入院することになって、腰の骨を削って首に埋める大手術を受けたんだよ。お医者さんから〝なんで早く来なかったんですか!〟って怒られたよ」

術後は1カ月半の間、頭にボルトを埋められた状態で、固定されたままベッドの上で過ごしたというのだから、三途の川を渡りかけるほどの大ケガだったのは言うまでもない。