従来の不動産投資なら、資金が十分でなくとも金融機関から融資を受けられれば、レバレッジを効かせることができます。つまり、自己資金の何倍もの資金を使って投資することができるので、大きなリターンを見込むことができます。ところが、不動産クラウドファンディングは少額不動産投資ですので、レバレッジを効かせることができません。そのため、どうしてもリターンが少なくなってしまいます。
不動産クラウドファンディングの主なデメリットを挙げましたが、少額不動産投資の性質を考えると、人によっては必ずしも気になるデメリットではないかもしれません。運用期間中に現金化できない点は、そもそも少額での投資ですので、急に少しでも多くの現金が必要という事態にならない限り、気にならないデメリットだと思います。レバレッジが効かない点も、従来の不動産投資のような投資する金額でハイリスクを負いたくないから少額不動産投資している人は、投資する前からわかっているはずです。
このように少額不動産投資という性質を理解して投資しているのであれば、少々乱暴な見方かもしれませんが、不動産クラウドファンディングでのデメリットがあまり気にならない人は多いといっても過言ではないのかもしれません。
少額不動産投資のREITとの違いとは?
不動産クラウドファンディングと似た少額不動産投資にREITがあります。違いがよくわからないため、どちらを選んだらいいのか、わからない人も少なくないかもしれません。不動産クラウドファンディングとの主な違いであるREITの特徴は次の3つです。
①不動産投資法人の金融商品への投資なので、投資家が不動産を選ぶことができない
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②証券市場で取引されているので、取引時間内であればいつでも売買、現金化が可能
③価格変動が起きる可能性が高く、不動産クラウドファンディングよりもハイリスク、ハイリターン
この3つの違いがさほど気にならないのなら、ハイリターンを狙ってREIT、できるだけリスクを取りたくないのなら、不動産クラウドファンディングを選ぶのもいいかもしれません。どちらを選んでも、不動産投資の感覚がつかめますので、自分に合った方を選ぶといいでしょう。

まとめ
不動産クラウドファンディングとは、不動産事業者が、不特定多数の投資家から資金を募り、不動産を購入・運営して得た利益を、投資家に分配する投資法です。
一口1万円から少額で投資できることや、投資した後は、あらかじめ決まっている投資期間が終了し利益を受け取るまで何もする必要がないなどのメリットがありますが、レバレッジを効かせることが出来ないので、当然ながら通常の不動産投資よりもリターンは少なくなります。
少額投資といってもリスクのない不動産投資は存在しないということを必ず頭に入れておいて、自分にあった不動産投資を検討してはいかがでしょう。