シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Nさん(滋賀県・30代女性)
Nさんが自転車に乗って帰宅していると、タイヤにロングスカートの裾が絡まって身動きが取れなくなってしまった。
なんとかしようとしているとき、すぐそばに止まった一台のセダン。降りてきたのは、強面のおじさんで……。

<Nさんの体験談>
今から10年程前の夏、自転車に乗って帰宅していたら、履いていたロングスカートの裾がタイヤに絡まってしまったことがありました。
広告の後にも続きます
私はとにかく車道脇に身を寄せ、何とかしようともがいておりました。けれどスカートは複雑に絡まっており、どうにかすると破けてしまうかもしれないと不安で、為す術もありません。
強面のおじさんが近づいてきて…
何台かの車や自転車、歩行者が横を通っていきましたが、誰も見向きもせず去っていきます。
悲しい気持ちになっていた時、一台のセダンが私の少し前でピタッと停車しました。
「救世主かも!」と安堵したのもつかの間、降車してきた人はとても強面の男性。
「白昼堂々連れ去られてしまうのかも」
身動きが取れない私の身体はより一層、強ばりました。

しかし、どんどんとこちらへ近づいて来たその人は一言、私にこう言いました。
「おねぇちゃん、スカート絡まったんか? 大丈夫か?」