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ジャパンパラで全勝優勝! 新しいスパイスで、チーム力の底上げを図る女子ゴールボール日本代表

パラサポWEB

レフトの欠端、ライトの萩原という二枚看板を擁し、攻撃力もアップ。それでも世界選手権でパリ切符を掴むことができなかった日本代表は、今大会から新たな体制や発想を取り入れることで、より強いチームにパワーアップしようとしている。

パリ大会の出場権獲得に向けて「コミュニケーションの危うさなど、まだまだ課題がある」と欠端

その試みのひとつが、これまでの市川喬一総監督ではなく、工藤力也ヘッドコーチ(HC)がベンチで指揮を執ったことだ。工藤HCは「指揮する人が変わることで、選手それぞれに求めるものも変わってくる。これまでの形を破るきっかけになるのかな」と説明。たとえば普段はボールを投げることがほとんどないセンターの選手も攻撃に参加させるなど、新たなチャレンジを取り入れ、今まで以上に自分たちの発想で動くゴールボールを追求したという。

「市川さんのように細かい指示はなかったが、自分たちで考えることで(コミュニケーションを取るので)選手同士の雰囲気も良かったと思う」と欠端が話すなど、実際にいい変化も生まれつつあるようだ。

さらに、今大会からキャプテンがリオ大会以降チームを支えた天摩由貴からセンターの高橋に変わった。新たな船出となり、重責を担う高橋は「大会前に(元キャプテンであり、同じポジションだった)浦田理恵さんがLINEで激励の言葉をくれてほっとした」と明かした。

新キャプテンは、大会を振り返り「失点してもみんなでカバーし合う動きも見られたし、チーム力が大きく成長した」と手ごたえを口にした。

「チーム一丸となって優勝できてうれしい」と新キャプテンの高橋

新人の活躍と競争の激化

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若手起用も目的だった今大会は、20歳のウイング・新井みなみ、21歳のセンター・神谷歩未が実力を発揮。2人の活躍により、今後の代表選考は激しさを増すことになる。

「新しいメンバーも加わり、私たちも負けていられないという感情にもなった」と萩原が語るように、新戦力の躍動はチームに大きな刺激を与えた。

今大会で存在感示した175㎝の大型ウイング新井と146㎝のセンター神谷

女子は5大会連続でパラリンピックに出場しているが、東京大会銅メダルの日本にとって出場への道のりは簡単ではない。8枠あるパリ大会の残り「5」をかけて「約30ヵ国に枠を取るチャンスがあり、厳しい状況」と市川総監督は気を引き締める。

これからパリ大会の出場権争いが激化していくが、若手が国際試合の経験を積んだ日本代表は、パリへの出場権を掴めば、不気味で面白い金メダル候補になるはずだ。

text by Asuka Senaga
photo by X-1

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