「それでも舞としては、悠人が土地や建物をポンと買ってくれた経験から、今回もポンと資金援助してくれると思っているのかもしれません。そもそも自分の結婚式にさえちゃんと招待していなかったのに、金を借りたい時にだけ自宅に呼びつけるというのはあまりにも虫が良すぎるというもの。しかもそこに新聞記者の御園純(山口紗弥加)を同席させるという無神経さには開いた口が広がりません」(前出・週刊誌記者)
御園は大手新聞社である毎報新聞社の社会部記者。悠人がインサイダー取引で懲役3年の実刑判決を受けていることも当然、知っているはずだ。つまり舞は、執行猶予中の兄から資金援助を受けようとする姿を、全国紙の記者に見せていたのである。
そんな兄から資金援助を受けた日には、ネットで炎上するのは確実。誰でも簡単に想像できるようなそんな事態を、この「舞いあがれ!」ではあえて無視するのか。どうやら本作では世間をにぎわせた経済事件すらも、出番を終えた登場人物さながらに「倉庫入り」する運命なのかもしれない。