
高速道路を走行中の車の後部座席の窓から、犬が突然身を乗り出して、混雑した道路に飛び出すという、心臓がバクバクするような衝撃の瞬間が、アメリカ・ロサンゼルスでとらえられた。
あっ!!と思った瞬間、犬は後ろに滑るように回転しながら、スピードを出して走るトラックの前に転がった。
だが運が味方した。信じられない状況の中で、犬はなんと助かったのだ。
事故の後、犬を診察した獣医はその奇跡に驚き、犬を道路から救い上げた飼い主一家は安堵の涙を流した。
Dog miraculously survives after falling onto busy freeway in Los Angeles
犬が車の窓から混雑した高速道路に飛び出す
ライアン・クレイマーさんは、学校に迎えに行った2人の子供を後部座席に乗せて、ロサンゼルス・ウッドランドヒルズの高速道路を走っていた。クレイマーさんの車には、数週間前に仮里親として世話をし始めたばかりの生後6か月になるテリアミックス“ソフィー”(メス)も乗っていた。
4車線の高速道路は混雑していて、どの車線にも車やトラックが走行しており、クレイマーさんのテスラは、一番右の車線を走っていた。
とその時、周囲に何らかの臭いが漂っていることに気が付き、窓を開けたところ、ソフィーが窓から身を乗り出し、突然道路に向かって飛び出した。
その瞬間をテスラのカメラが捉えているが、ソフィーはスピードによる衝撃で、滑るように後ろに転がって行った。

そこへ、トラックが走ってきた。トラックは、犬に気付きすぐにブレーキを踏んだ。
ソフィーは、右へ逃げるように走ったが、そこにも車が走ってきた。だが、その車も間一髪のところでブレーキを踏んだ。

道路脇に走って逃げたソフィーを見たクレイマーさんは、すぐに路肩に車を止め、ソフィーのところへ駆け寄った。
奇跡的に命に別状はなし
クレイマーさんは、ソフィーを抱きかかえるとすぐにテスラに乗せ、救急動物病院へ向かった。何が起こったのかを聞いた獣医師は、ソフィーが死なずにすんだことにただショックを受けていたという。
診察の結果、ソフィーは打ち身と擦り傷のほか、股関節を骨折していたが、2週間ほどで再び歩けるようになり、8週間もすれば回復すると予想された。

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衝撃の瞬間を捉えた動画がメディアで報じられ、クレイマーさん一家は取材に応じた。
当時、後部座席に乗っていて、一番近くでソフィーが飛び出すのを見た娘のリラちゃんは、このように話した。
車から飛び降りたソフィーの悲鳴が聞こえたの。そのあと、ソフィーは道路を転がっていったのよ。一家にとって、この出来事は恐怖だったに違いない。だが、奇跡的に命が助かったソフィーは、現在順調に回復に向かっているそうだ。

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クレイマーさんは、当時の状況を回顧し、ソフィーが助かった安堵に目を潤ませた。
ソフィーが死なずにすんだのは、ハンドルを握っていた他のドライバーたちのすぐれた注意力と迅速な対応があったからだと思います。現在、里親として預かっているソフィーだが、クレイマーさんはソフィーの飼い主になることをすでに決心しているという。
ソフィーを救ってくれた運転手たちには、とても感謝しています。
幸いなことに、事故に気付いた他の車のドライバーたちも、スマホ撮影をせずに、すぐに車を止めて助けようとしてくれました。
ソフィーが今生きているのは、本当に素晴らしいことです。まさに奇跡です。
まだ、2人の子供たちにはそれを伝えておらず、サプライズ発表をする計画をしていると話した。
ネット上では当然のことながら、子犬を自由に動ける状態で窓を開けるべきではないと批判の声が多く上がった。
クレイマーさんはその声を重く受け止め、今後は犬を乗車させる際に安全に配慮することを誓い、この映像が拡散されることで、他の飼い主にも犬の車内での安全性を再認識してもらえることを望んでいる。
References:Heart-stopping moment six-month-old puppy, Sophie, leaps out of moving car on busy LA freeway and miraculously avoids being hit by a truck and cars/ written by Scarlet / edited by parumo