
現在、アメリカ・ニューヨークのセントラルパークにいるワシミミズクが、注目を集めている。といっても、野生ではない。
このワシミミズクは、セントラルパーク動物園で生まれ、13年間飼育されていたのだが、何者かによって囲いを破壊され、外に飛び立ってしまったのだ。
動物園の飼育員は、自力で狩りを学んだことがないこのワシミミズクが、野生下では生き延びることができないのではと懸念していた。
しかし、ワシミミズクは初めての狩りに成功したようだ。
Flaco the owl now hunting on his own in Central Park
動物園の囲いが破壊され外に放たれたワシミミズク
2月2日の夜、ニューヨークのセントラルパーク動物園のワシミミズクのメッシュの囲いが、何者かに破壊された。ワシミミズクのフラコ(13歳 オス)は外へ飛び出て、行方不明になってしまった。
事態を知った園の飼育員は、フラコの生存を懸念した。フラコは、飼育下で生まれ育ってきたため、野生で狩りを学んだことはない。
このままでは、フラコは自力で生きていけずに餓死してしまうのでは、と恐れた。
フラコの脱走がSNSやメディアで伝えられると、多くの住民たちはフラコの姿を探し始めた。
フラコはセントラルパーク内にいることがわかると、多くの人々がその姿を一目見ようと集まってきた。
フラコの目撃者はその写真を次々とSNSに公開した。
Flaco perching high above Bethesda Terrace last night. We underestimated you, Flaco. I hope we do right by you. #birdcpp #birdwatching pic.twitter.com/k9jhoXKis3
— JacquelineUWS (@jacquelineUWS) February 17, 2023
Twitterには「Manhattan Bird Alert」というアカウントが設けられ、フラコの位置情報がシェアされ、現状が更新されていった。Flaco, the escaped Central Park Zoo Eurasian eagle-owl, on the ground by a street light. Photo taken after a failed hunting attempt. He succeeded for possibly the first time shortly after. Was exciting to see him figure it out! (Last week)#birds #birdwatching #nature #birdcpp pic.twitter.com/ar4AkIGab2
— David Lei (@davidlei) February 16, 2023
飼育員は、フラコが餓死しないよう地面に餌を置いてずっと見守っていた。Watch Flaco the Eurasian Eagle-Owl stretch his wings, hoot 🔊, and take flight from Central Park’s Rumsey Playfield on Wednesday evening. ❤️🦉 pic.twitter.com/uUOn7I1hkI
— Manhattan Bird Alert (@BirdCentralPark) February 16, 2023
初めて自力で狩りを成功させる
12日、セントラルパーク動物園はフラコの健康状態を心配しながらパーク内のフラコの様子を観察し続けてきたが、脱走から1週間後にフラコが自力で初めて狩りに成功したことを発表した。数日前、私たちはフラコが獲物を狩り、捕まえ、消費するのに成功したのを観察しました。
私たちは、公園内でフラコが自信を持って操縦している飛行スキルの様子を見てきました。その能力は、急速に向上しているのがわかります。
このような展開のため、動物園側はフラコの捕獲を一旦延期する決断をしたが、引き続き監視し、状況によっては将来的に再捕獲する可能性があると述べている。It’s a privilege to observe Flaco in Central Park like this. I know CP isn’t the safest option for him or the other animals that live/migrate there, but I hope instead of going back to a small enclosure, he can be placed in a sanctuary; somewhere with space to fly 🦉🌃🧡#birdcpp pic.twitter.com/sWuhM1oDLi
— Molly (@Molly_Bangles) February 17, 2023
市の公園局の野生生物ユニットディレクター、リチャード・サイモンさんはこのように話した。
フラコは、自力で狩りをすることができることを証明しましたが、野生での生活に必要なすべてのスキルと持久力を備えていない可能性があり、まだ挑戦と危険に直面しています。街にいるフラコを脅かす大きな危険性、それはネズミの毒だ。
フクロウのような捕食者は殺虫剤などの毒を持ったげっ歯類を食べて、死ぬ可能性があるからだ。
また、都会は交通量が多い。2021 年、バリーという名前のフクロウが公園のトラックと衝突して死亡したが、捜査官は後に、バリーの体内に高レベルのネズミ毒があり、それが原因で飛行能力が損なわれ、墜落につながった可能性があることを発見したそうだ。
Brief video clip of Eurasian Eagle Owl (Bubo bubo). Seen today (2-15) in Central Park, NYC. #birdcpp #wildlifephotography #birdphotography #birdwatching #BirdsSeenIn2022 #TwitterNatureCommunity #wildlife #nature #BirdTwitter #owls pic.twitter.com/YYiruzOcfT
— Felipe Pimentel (@Fpimentel1954) February 16, 2023
フラコを自然に戻す署名運動が実施中
一方、署名サイト『Change.org』では、フラコを動物園に戻さないための署名運動が実施中だ。2 月16 日に、セントラルパーク動物園がワシミミズクのメスと一緒にケージに彼をおびき寄せて捕獲する計画があるという報告が広まりました。
フラコが捕らえられると、小さな悲しい囲いの中に戻ります。フラコは、ここ数週間のような自由を奪われてしまうのです。
フラコがセントラルパークで余生を送れるよう促すか、保護区に送れるよう、セントラルパーク動物園に要求する署名運動に参加してください。
セントラルパーク動物園は、次のような声明を発表している。Flaco didn’t move even when a squirrel approached.#birdcpp pic.twitter.com/tpPPy1VP1r
— Manpuku The Puppy (@manpuku_and_i) February 16, 2023
私たちの主な関心事は、ワシミミズクの幸福です。
私たちの観察によると、フラコは狩りをしている公園内で快適に過ごしているようであり、私たちはフラコがこの場所を離れるようにするための、強制的な措置を促したくはありません.
また、フラコがこの環境で日常的に潜在的な問題に直面していることも認識していますが、私たちは彼を見守り続けます。
バードウォッチングが盛んに行われており、フラコには多くの注目が集まっています。
フラコが探求を続け、活動範囲を広げているので、私たちはフラコの動きを追跡できると確信しています。
ワシミミズクの安全な回復を求めているすべての人に感謝します。
フラコを観察し、写真を撮っている間は、バードウォッチングのマナーを守ることの重要性を理解してください。
さらに、動物園側は「この状況は、鳥の安全を危険にさらす意図的な犯罪行為の結果であり、ニューヨーク警察によって調査が続行している」と締めくくっている。Flaco 1- Crow 0.
— Yifat (@yifat78) February 17, 2023
Taken earlier today.@BirdCentralPark #birdcpp #freeflaco #flaco pic.twitter.com/idbwhw6YX2
References:Escaped Zoo Owl Is Successfully Hunting In New York’s Central Park/ written by Scarlet / edited by parumo