
岸田首相の肝いりで、新しいNISA制度が発足することになりました。ここでは、NISA口座の開設方法といった基本を皮切りに、つみたてNISA口座で買うべき投資信託とその理由について、自身もFP資格を持つ、公認会計士・税理士の岸田康雄氏が、平易かつ具体的に解説します。
新・NISA制度発足…つみたてNISA口座を開設しよう!
生徒:K先生、岸田首相が新しいNISA制度を作ったそうですね。私もNISA口座を開いてみようかと思います。どうやって口座を開けばいいでしょうか。
K先生:NISA口座の開設は、好きな証券会社を選んで、マイナンバーカードと本人確認書類を提出するだけだよ。書類で申し込むなら、郵便物のやりとりで時間がかかるから、オンラインで申し込みしてしまったほうがいいね! スマホで必要書類の写真で撮ってアップロードすればいいから簡単だよ。オンラインだと最短で、翌日から投資を開始することができるよ。NISAで口座に関する税務署の審査があるけれど、それは証券会社がやってくれるから、自分でやらなくてもいいんだ。
「どんな投資信託を買えばいいですか?」
生徒:なるほど、簡単ですね。いまからやってみます! NISA口座を開いたときには、どのような投資信託を買えばよいのでしょうか。先生もご自身のYouTubeで「インデックス・ファンドがおすすめ」とおっしゃっていますが、そもそもどんなものしょう?
K先生:「全部のせラーメンの投資信託」だね。
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生徒:ラーメン…ですか!?

生徒:インデックス・ファンドというのは、市場全体の株価平均に連動した運用を目指す投資信託のことだ。日本市場、米国市場など色々な株価があるし、債券やREITの指数もあるけれど、つみたてNISAで推奨されているのは、一国を代表するような市場全体の株価の指数なんだよ。たとえば、TOPIX、日経平均株価、ニューヨークダウ、S&P500などだね。
「株式市場全体に連動」するメリット
生徒:なぜ「株式市場全体に連動」させることが推奨されるのでしょう?
K先生:理由の1つは、値動きがわかりやすいこと。TOPIXや日経平均株価、ニューヨークダウやS&P500などは公表されているから、値動きがわかりやすく、投資成果が目に見えるからだよ。
生徒:Yahoo!ファイナンスなどで検索すれば、すぐに今日の価格がわかりますね。
K先生:2つ目は、幅広い株式銘柄に分散投資できることだ。株価指数へ連動させるため、インデックス・ファンドは、ものすごくたくさんの銘柄の株式を購入するんだよ。それゆえ、一般投資家は、数万円といった小さい投資額であっても、投資信託の購入を通じて幅広い株式銘柄へ分散投資することが可能になるんだよ。