筆者は以前、丸山さんにモノマネについてお話をお聞きしています。ロバート・秋山さんのモノマネを始めたのは、お笑い養成所『ワタナベエンターテイメントカレッジ』に入学する前の高校時代だったと言います。
「養成所に合格したのが秋で、春の入学までの半年間、自分で撮ったネタを養成所に送ってたんですよ。その頃、友達に『丸ちゃんて笑った顔がロバートの秋山にそっくりだよね』って言われて……。
最初に言われたときは『え!? 私、女だし』ってちょっと困惑したんですよ(笑)。でも、モノマネの一個の武器になるかなと思って、秋山さんのモノマネ動画を事務所に送ったんです。そしたら『最高! このモノマネが見つかってよかったね!』ってめっちゃ評判がよくて」
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丸山さんはロバート・秋山さんのモノマネで、『ワタナベお笑いNo.1決定戦 2016』に出場したことをきっかけに、いくつかのメディアに出演します。そこから養成所在学中に『PON!』(日本テレビ)のレギュラーが決まり、異例の速さで “出世” していったのです。
丸山さんは、他の女性芸人のネタも参考にしたそうです。
「私はコントで憑依系のモノマネをやりたいと思っていたので、横澤夏子さんに憧れていました。養成所時代は柳原可奈子さんのネタを参考にしたり。
友近さんがモノマネをフラれたときにポンと出るフレーズがすごいと思っていたので、自分でも探しました。それが、秋山さんのモノマネをするときに私が言う『接しやすい~』というフレーズです」
丸山さんは、有名人だけでなく一般人のモノマネもやります。
「意識してないんですが、ふだんから面白い人が目についちゃうんです。街中ですれ違ったときとか居酒屋とかで、隣のお客さんを見ちゃいます。『なにこの人、面白い!』ってなると、携帯電話の『女』っていうフォルダーに、特徴や仕草や服装をメモするんです。声が特徴的だったら、すぐにマネしてボイスメモに吹き込みます。
たとえば、私がネイルしてるときの横のお客さんだったら(モノマネで)「シェル(貝殻)のせれますか~。すぐとれちゃうんですよね~」とか(笑)」
今回のドラマの主人公・網浜奈美も、丸山さんが街中で見かけた『自称サバサバ女』が憑依しているのではないかと思うほど。今後はコメディエンヌ・丸山礼さんの活躍にも期待したいです。
インタビューマン山下
1968年、香川県生まれ。1992年、世界のナベアツ(現・桂三度)とジャリズム結成、2011年に解散。同年、オモロー山下に改名し、ピン活動するも2017年に芸人を引退しライターに転身。しかし2021年に芸人に復帰し現在は芸人とライターの二足のわらじで活動している。