銃が取り締まられているはずの日本でも、危ない話はある。
ケンドーコバヤシが20歳の頃の、大阪での出来事だ。地下鉄に乗っていると、
「なんか席はけっこう空いてるのに、みんな立ってて。空いてる時間帯なのに。『何や、何や?』と思って近寄って行ったら『これぞワル』みたいな格好したヤツが、大股開きで座ってて。みんな怖がって避けてたのよ」
コバヤシは若気の至りか、その男の目の前にわざと立ったという。
「ほんなら、俺の膝をポーンと蹴ってきたから、足を蹴り返したのよ。『お前、次降りろ』と言われて、『降りたらぁ』って。降りて、カバンをパーッと開けたら、銃入ってて、『あっ』ってなって、『すみません』言うて。銃でガーンって頭殴られた」
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コバヤシは頭の皮が剥け、出血までした。
「気ぃ付けや、兄ちゃん」「はい、気ぃ付けます。すみませんでした」
不本意なやり取りをし、加害者はその場をあとにしたという。
(坂下ブーラン)
1969年生まれのテレビディレクター。東京都出身。専門学校卒業後、長寿バラエティー番組のADを経て、高視聴率ドキュメントバラエティーの演出を担当。そのほか深夜番組、BS番組の企画制作などなど。現在、某アイドルグループのYouTube動画を制作、視聴回数の爆発を目指して奮闘中。