top_line

【スマートフォンアプリ(Android/iOS)配信終了のお知らせ】

いじめを「平然と笑い飛ばせる」女子生徒の唯一の悩みとは

幻冬舎ゴールドライフオンライン

いじめっ子もいじめられっ子も、それぞれの問題と向き合い、成長していく様を描いた物語。※本記事は、民生児童委員・鶴石悠紀氏の小説『ブ・デ・チ【文庫改訂版】』(幻冬舎ルネッサンス)より、一部抜粋・編集したものです。

中学生活開始

三 いじめの本質

次の日、エリはいつもより少し遅く登校した。エリの父の徹は昨日から広島に出張しており、母の春子が起きるのがいつもより十分ほど遅くなったからである。

間もなく授業が始まる時間となって、エリは慌てて教室に駆け込み、教科書類を机に入れると、薄い座布団を敷いている椅子にどっかと座った。途端に座布団の下から「ブー」と大きな音がした。何かが座布団の下に置かれていたのだ。

「はっはっはっ、おもしろい。ブデチがブーを漏らしたぜ。ブデチの屁はやはりブーと鳴るんだな」

広告の後にも続きます

健一君が大発見したような口調で言いふらした。

「おお、おい広大、早く窓を開けろ。窒息するじゃないか」

連君が窓際に居た広大君にニタニタしながら声を掛けた。

エリは、平然と座布団の下から音を出した玩具を取り出して、両手で思い切り潰すように押した。「ブー」と玩具から大きな音が出た。

誰のいたずらかは聞かなくても分かる。

「有り難く頂戴します。妹へのプレゼントになるわ」

  • 1
  • 2
 
   

ランキング

ジャンル