
「好き」に理由は必要だろうか。何かにのめり込むきっかけは、ほんの偶然であることも多く、その理由を言語化するのは難しかったりもする。1月27日、Twitter上で公開された創作漫画『僕はマンガが大好きさ』は作者・キカイニンゲンさん(@byToujou)自身の実話をベースにした作品で、「好き」の本質に迫っている。
(参考:漫画『僕はマンガが大好きさ』を読む)
漫画を描くキッカケになったのは、後輩の女子からの懇願だが、その後、特段“いいこと”があったわけでもない。しかし、周囲からすると小さなものかもしれない気づきと感動が、主人公を突き動かしていく。チャレンジする人の背中を優しく押してくれる本作について、制作の経緯を聞いた。(望月悠木)
■実際に売れた冊数以外、全て実話
――なぜ『僕はマンガが大好きさ』を制作しようと思ったのですか?
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キカイニンゲン:担当編集さんから「好きなものを描いていい」と言われたころがキッカケです。自分にとっての“好きなもの”に向き合いたくて描きました。
――実際に初めて描いた漫画を即売会に出展して20冊近く売れたのですか?
キカイニンゲン:実際売れたのは15冊でした。ただ、マンガではキリがいいので20冊にしました。自分がイベントに出た時代はツイッターなどSNSがあまり普及しておらず、作家の知名度に関係なく、通り過ぎざまに表紙を見て買っていってくれる人も結構いました。
――どこまでがフィクションで、どこまでが実話なのでしょう?
キカイニンゲン:実際に売れた冊数以外の基本的に全て実話です。ただ、マンガというフィクションにする性質上、キャラクターの外見は美化されています。
――初めて買ってくれたメガネの女性はしっかり描かれていました。実際に初めて買ってくれたお客さんをモデルにしたのですか?