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「まだ若いパパより」10年前の自分が未来の我が子に送ったプレゼント

幻冬舎ゴールドライフオンライン

家に帰ると玄関先に赤ちゃんが! 独身男の不思議な体験を描く、笑えて心温まるヒューマンドラマ。※本記事は、香輪直氏の小説『君と抱く/夢想ペン作家日和』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。

赤ちゃんと過ごす二日目

それから一時間くらいあとに奥さんも無事帰宅した。彼女は俺が玄関に置きっぱなしにした華ちゃんバッグを片手にそのまま寝室へ直行した。ちょうどオムツもいっぱいになる頃だったのだろう。奥さんの声かけで華ちゃんもお目覚めになった。

「華ちゃん、おかえりなさい♡ よくがんばったわね~寂しかったわ~ママもパパも。あら、オムツがいっぱいね。替えましょうね~」

奥さんはその場でオムツ交換をしたらしく、リビングにいる俺のところへいつものニッコニコの華ちゃんを抱いてあらわれた。

「華ちゃん、ちゃんと帰ってきたわね。何の変わりもないし元気そうよ」

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「まあね、むかしの俺がちゃんとお世話してたからね」

「ありがとうね、若い頃のあなた」

「お土産があるはずだよ、バッグの中見た?」

「見たわ、あなたからのプレゼントとお写真まで入っていたわ♪ 本当に嬉しいわぁ~預かってもらえただけでも感謝感謝なのに、プレゼントまで持たせてくれるなんて」

「あぁ、あの頃の俺も華ちゃんの笑顔にメロメロになっちゃったからね。つい、あれやこれやと恥ずかしげもなく買っちゃったり。写真まで撮っちゃったんだよ」

「今日はもう遅いから明日ゆっくり見させてもらうわ。みんな疲れているでしょうからお風呂に入って寝ましょう」

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