「『何かやることないですか?』と。とにかくいろんなこと手伝いながら、機材周りについて教えてもらいました。初めての現場は緊張したけど楽しかった」
Netflixのドラマ『First Love 初恋』の現場にインターンとして参加した時は、
「全キャストが来られたんですけど、女優さんのお顔が小さくてきれいで……まぶしくて見られなかったです(笑)」
卒業を前に、機材レンタルが中心で撮影部のある『小輝日文』に就職が決まった。
「しっかり教育されて、でも自分の個性はしっかり伸ばしてもらえてよかった。クリエイティブ性のみを追求するタイプの学校もあるけど、ぼくはクリエイターというよりは職人になりたかったから」
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と語る池田さん。職人あっての作品、職人なしでは、世の中のもの何一つできない。
「撮るだけじゃなく構成も考えられるようになって、いつか映画を一本撮れるカメラマンになりたい。日常会話くらいだけど英語はできるので、いつかは海外で映画を撮りたいです!」
照れ笑いしながらも本気度つよめの夢を語る顔が、現場で実習を重ねた自信と期待に輝く。
ドキュメンタリーからドラマでメッセージが伝えられたら
池田さんのクラスメイト、大間知(おおまち)あかねさん(23歳)は、大学で就職時期を迎えた時、「映像を仕事にしたい」と思った。
「9年くらい演劇をやっていたんですけど、映像はそれまで勉強したことがなくて。1から勉強しなきゃ、しっかり現場に行って、いろんな職種を体験してみたい、と」
企業の依頼によりSNSにあげる映像の撮影など、数えきれないほどの現場を体験した。印象的だったのが、1カ月間のロケで携わった「ミール部」つまり「食事担当」。AppleTVのドラマロケの間、スタッフの食事・飲み物を用意する。
「スタッフさんの数が多いので、顔と名前を覚えて、この方はこれが好き、と覚えるのが大変で。チーフは現場が忙しくて、まとまって研修の時間は取れないんですけど、仕事をしながら『これはこうだよ』と教えてくださって、だんだんと慣れていきました。最初はたくさんやらかしましたけど(笑)」
ドキュメンタリー作品が好きでディレクターを志望、ノンフィクションを得意とする『テレコムスタッフ』に入社が決まっている。
「まずはノンフィクションの演出方法をしっかり自分のものにしたい。そしてノンフィクションのための取材をしていくうちに作りたい物語も見えてくるかもしれない、と思うんです。作りたいストーリーが浮かんだら、企画を立てて作品を撮りたい。メッセージ性のあるものって、ストーリーがある方が、時には報道よりも感情を動かし共感を呼ぶこともあると思うから」
そういう思いを具現化するために、現役の講師の方が見せるオペレーションに学び、実施を重ねてつかんできたのだろう。
「ここまで現場の数をこなしてる学生はなかなか見ないと面接で言われたので、そこが大きかったと思います」
現場でつかむ実績は、想像を遥かに超えて、大きく貴重、そして強力。
「好きだったらがんばれると思う。好きじゃなかったら厳しい。現場を見せてもらって『これがプロのやり方なんだ』って感じた」と振り返る池田さん。「イメージと、実際働くのは結構違う部分がある、でもやってみないとそれってわからないですね」と話す大間知さん。映像の専門学校は2年制が多いので、『1年』で学べるということも魅力だったそう。「週5日の授業で正直遊ぶ暇はない、ずっとフル稼働ですけど、その分、密な時間で質の高い勉強ができたと感じます」
全然違う夢を持て余している身としても、すごく元気がわいた。やりたいことを見つけて、歩んでいるステップの一つ一つが具体的に見えると、こんなにわくわくするんだなあ、と。
やりたいことのために、すべてをかけてみる「密な1年」。
いつか(そう遠くない未来に)、彼らの名前をクレジットロールで見るのがとても楽しみだ。
制作=キネマ旬報社
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