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「ヨキッチはドレイモンドの進化版」「エンビードはリーグで最も支配的」現役のベテラン戦士がMVP候補2人を独自分析<DUNKSHOOT>

THE DIGEST

「ヨキッチはドレイモンドの進化版」「エンビードはリーグで最も支配的」現役のベテラン戦士がMVP候補2人を独自分析<DUNKSHOOT>

 現地時間2月2日、NBAは1月の月間最優秀選手として、イースタン・カンファレンスからジョエル・エンビード(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)、ウエスタン・カンファレンスからニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)の選出を発表した。

 2021、22年に続いて3年連続で1月の月間MVPに輝いた両選手は、いずれもリーグを代表するビッグマン。エンビードは月間平均34.9点、10.7リバウンド、3.2アシスト、ヨキッチは月間平均トリプルダブル(24.0点、11.6リバウンド、11.3アシスト)をマークしている。またシーズンのMVP投票でも、過去2年連続でヨキッチが1位(タイトル受賞)、エンビードが2位と現役トップを争う関係だ。

 発表直後の試合、ヨキッチはゴールデンステイト・ウォリアーズ相手に22得点、14リバウンド、16アシストの活躍で、今季リーグトップを独走する17度目のトリプルダブルを達成。ナゲッツは今季、ヨキッチの同記録達成試合で無敗を誇っている。
  ヨキッチはここまで45試合に出場し、フィールドゴール成功率50%未満に終わったのはわずか1試合。シーズン平均トリプルダブル(25.0点、11.1リバウンド、10.1アシスト)のハイアベレージに加え、同成功率63.2%と驚異的な数字を残している。

 一方のエンビードも、38試合中9試合で40得点以上をあげ、ここまでリーグトップの平均33.5点を奪取。10.1リバウンド、4.2アシスト、1.66ブロック、フィールドゴール成功率53.4%と支配力を誇示している。

 そんななか、キャリア17年目を戦っているユタ・ジャズのルディ・ゲイが、自身のポッドキャスト『Speakeasy』で、ヨキッチとエンビードは“どちらが最も支配的なのか?”というテーマで持論を述べた。

「難しいな。(ヨキッチへ)2年連続MVPを与えたことに、彼ら(投票したメディア)を責めることはできない。彼がそれだけチームにもたらしているものがあるからだ。あの男はナゲッツの原動力になっている。エンビードもそうだけど、(ヨキッチとは)違うやり方だからね」 さらにゲイは、2人の過小評価されている能力についても分析している。

「彼(エンビード)がリバウンドとスコアリング以外の面でスタッツシートを埋め尽くすことはないだろ?でも彼はプレーメークもできるし、それはあまり知られてはいない。一方でヨキッチはスコアラーというよりもプレーメーカーの役目を果たしている。ただ彼はすごく有能なスコアラーでもある。彼は実質的なポイントガードなんだ」

 ゲイの言う通り、エンビードはアシスト面でも2年連続で平均4.2本とビッグマンとしては高水準の数字を残している。しかし、ヨキッチは6シーズン連続で平均6本以上とこの部門では突出。さらに今季は並み居るガード陣を抑えてリーグ2位と、タイトルも狙える位置につけている。
  ゲイはそんなヨキッチを、ウォリアーズのオールラウンダー、ドレイモンド・グリーンを引き合いに出し、「彼はまるでドレイモンドの進化版だ」と評していた。

 ただし、“どちらが最も支配的なのか”というテーマに沿った答えとしては「エンビードだね」と回答。「彼は現在のリーグで最も支配的な選手だ」と、どちらに対しても最高級の評価を与えた。

 1月27日に『NBA.com』で公開された最新版のMVP候補ランキングでは、ヨキッチが1位の座をキープする傍ら、エンビードが3位から2位に浮上。今季も両雄が有力候補の筆頭に挙げられている。

 ヨキッチが3シーズン連続でMVPに輝くのか、それともエンビードの初受賞はあるのか。2大ビッグマンの争いから今後も目が離せない。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
   

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