「少女は卒業しない」に映画監督の城定秀夫、大九明子、ゲームクリエイターの小島秀夫ら各界著名人から応援コメントが到着。また、みゆなが担当した主題歌「夢でも」のリリックビデオが公開された。
朝井リョウの連作短編小説をもとにした本作の舞台は、廃校が決まったとある地方高校。世界のすべてだった“学校”と“恋”にさよならを告げる少女4人の卒業式までの2日間が描かれる。彼氏へのある思いを抱えながら卒業生代表の答辞を担当する主人公・山城まなみを河合優実が演じ、そのほか小野莉奈、小宮山莉渚、中井友望が共演に名を連ねた。監督・脚本は「カランコエの花」の中川駿が務めている。
YouTubeで解禁された映像は、本作の卒業式前日の登校シーンから始まる。卒業証書を手にした生徒たちが空に向かって制服を投げる様子や、まなみが窪塚愛流演じる彼氏・駿を抱きしめるカットなど、初公開の映像も確認できる。
本作を鑑賞した小島は「若者たちの満身創痍な“さよなら”に、涙が止まらない」と称賛。城定は「淡いようで濃く、かわいているようで湿度は高く、しっかりしているようで不安定な少女たちのこころを、俳優たちが、監督が、みんなが、丁寧に誠実にすくいあげている」と語る。大九は「この映画の中の高校3年生たちは、私たちに横顔を見せてくる」と述べ「とても大事なものに絶えず視線を送っているから、おのずとそうなってしまうのでしょうね。まぶしい横顔でした」とコメントを寄せた。
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「少女は卒業しない」は2月23日に東京・新宿シネマカリテ、シネクイントほか全国で公開される。
みゆな「夢でも」リリックビデオ(「少女は卒業しない」主題歌)の再生はこちら
小島秀夫(ゲームクリエイター)コメント
朝井リョウの原作を読んだのは十年前だ。僕にとっての高校生活なんて、四十数年以上も昔。当時の事なんて覚えていない。何もかも卒業したと思っていた。それなのに。なんだ、この涙は?この胸の痛みは?若者たちの満身創痍な“さよなら”に、涙が止まらない。青春は卒業しない。これは傑作だ。
城定秀夫(映画監督)コメント
淡いようで濃く、かわいているようで湿度は高く、しっかりしているようで不安定な少女たちのこころを、俳優たちが、監督が、みんなが、丁寧に誠実にすくいあげている、とてもとてもきれいな映画です。
大九明子(映画監督)コメント
この映画の中の高校3年生たちは、私たちに横顔を見せてくる。決して私たちを見てはくれない。
あの子たちみんな、とても大事なものに絶えず視線を送っているから、おのずとそうなってしまうのでしょうね。まぶしい横顔でした。
松本壮史(映像ディレクター)コメント
すっかり忘れていた感情を味わった。誰しもの記憶にきっとある、ささやかで悩ましいあの頃が丁寧に描かれていた。不安定な彼女たちを照らす中川監督のまなざしが優しい。
ラストシーン、河合優実さんの台詞の隙間に存在した息遣いが忘れられない。