ライターが持つ特権の1つに、アンラッキーがあっても大体は記事のネタになることが挙げられる。実に素晴らしい特権。しかしながら、今回の件に関して私は しばらくの間その特権を行使できなかった。なぜなら、相手と揉めまくったからだ。
係争中につき語れません状態。まぁ裁判にはならなかったのだが、そんな状態が昨年の秋から続いていた。もしかしたら永久に解決しないかも……記事だってボツにするしかないかも……となったところで、つい先日! ようやく全てが終わった!! 終わったーー!!!!
というわけで、語っていこうと思う。ただ、何から始めればいいのやら……。ひとまず、あのメールからいくか。
・最悪なタイミングで最悪なメール
2022年の夏、私は「住んでいる部屋を出ていって欲しい」的なメールを受け取った。
厳密にはオーナー(大家)からではなく管理会社からの連絡で、オーナーの意向によって6ヶ月程度で退去して欲しいとのこと。ちなみに、理由としてはオーナーが住みたいからと書かれており、私がトラブルを起こしたわけではない。
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言うまでもなく、メールを読んだ私は絶望的な気分になった。なにせタイミングがあまりにも悪すぎる。その頃は娘が生まれてまだ6ヶ月。人生でもっとも身動きが取れない時期である。
あまりにも困った私は、そのメールについて記事で軽〜く触れた。すると、親切な読者の方より「強制権はないですよ」とか「通常は立ち退き料が発生する案件ですよ」との連絡が!
え? そうだったの? 部屋の所有権はオーナーのものだから仕方がないと諦めていたけれど、立ち退き料が発生するならばオーナーか管理会社と交渉したいところ。
ひとまず法律的なところがどうなっているのか確認するため、弁護士のFさんに連絡を取ってみることに。そしたら……
Fさん「契約によって結論が変わるのですが、和才さんの契約書を確認したところ “普通賃貸借” という契約形態になります。
で、結論から申し上げるとこの契約形態ですと転居に要する費用を含め納得できる金額の提示がなければ退去要請に応じる必要はありません」