
母国日本の未来を圧倒的スケールと独自哲学で綴る啓蒙書。タイ龍馬会編纂。※本記事は、苅部俊正氏の書籍『変人ポーの人間力』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。
【前回の記事を読む】「ありがとう」の反対語は「ごめんなさい」ではない理由
第1章 思い通りの人生をデザインするための「人間力」
世の中は対人間?
そうだ、“ありがとう”の反対語が“あたりまえ”だとしたら、これほど興味深い話もない。この時点で変人ポーの言わんとしていることが想像はできかけていたが、ボクは変人ポーの言葉を待った。
「昨日父さんが言っていた、便利になればなるほど失われていくもの……それが“ありがとう”だよ。世の中便利になればなるほど”あたりまえ”が増えていき、その分、“ありがとう”が減っていく。そうしたらどうなるか、わかるかい?」
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「わかった! 父さんは感謝の気持ちを忘れたら人間おしまいだと言っていた。そうでしょ?」
「いや、いきなりおしまいにはならないよ。”あたりまえ”が増えて”ありがとう”がなくなっていけば、人間らしさが失われていくものなんだ。人間味と言って良い」
「人間味? 人の温かみみたいなことかな?」
「そうだよ。例えば、バンコクの人とプーケットでもこのような島の人だったら、どっちが人として温かいと思う?」
「それは間違いなくプーケットだね」
今回はプーケットの離島ラチャヤイ島に来ていた。プーケット県内では一番美しいと言われるビーチがあり、特に人気のリゾートである。