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チューリップ「青春の影」歌詞の意味を考察!結婚を決めた男の歌?

UtaTen

幸せにしたい女性がいる



シンガーソングライターの財津和夫が率い、1970年代より活躍してきたフォークロックバンド・チューリップ。

ビートルズの影響を受けたメロディアスかつポップな音楽と、メンバー全員が作詞作曲からボーカルまで務めるというそれまでのバンドには珍しいスタイルで人気となりました。

チューリップは数多くの名曲を世に送り出してきましたが、そのうちのひとつとして長年ファンに愛されている楽曲が1974年6月にリリースされた通算6枚目のシングル『青春の影』です。

ビートルズの『The Long And Winding Road』をモチーフとしたバラード曲で、それまで3枚目のシングル『心の旅』のヒットによりアイドル路線を走っていたバンドのカラーを一新させました。

儚く透明感のある歌声で語りかけるように歌われる歌詞の意味をさっそく考察していきましょう。



冒頭から登場する「君」は主人公の恋人の女性を指しています。

「君の心へ続く長い一本道」のフレーズは様々な解釈ができますが、『The Long And Winding Road』が人生を道に例えた曲であることをふまえると、愛する彼女と出会うまでの人生のことを表現しているのではないでしょうか。

「とてもとてもけわしく細い道」を進むのはつらかったけれど、この道の先できっと自分を愛してくれる素敵な女性が待ってくれているはずだという期待に勇気づけられ進み続けてきました。

その結果巡り会えたのが「君」で、やはり自分の人生の道は彼女の元に真っ直ぐ続いていたのだと感じられるほど尊い存在と見ていることが伝わってきます。

そして「今君を迎えにゆこう」という言葉は彼女へのプロポーズと捉えることができます。

これまでの人生は自分のことが一番大事で、「自分の大きな夢をおうこと」が人生の目的でした。

しかし、自分のことよりも優先したい本当に大切な人と巡り合った今は「君を幸せにする」ことが最も重要なことだと感じています。

それこそが「生きるしるし」と表現しているところに、彼女を幸せにすることによって自分の人生の価値が証明されるかのような深い想いが示されています。

恋は愛へ、少女は女へ変わっていく





2番では恋人の女性にスポットが当てられています。

「恋のよろこび」のフレーズから、彼女が彼と恋をして幸せを感じていたことが分かるでしょう。

しかし感じていた「恋のよろこび」が「愛のきびしさへのかけはしにすぎない」と知ったことも記されています。

これは恋と愛が似ているようで別物であることを表してると考察できますね。

恋をした初めの頃は楽しいことや嬉しいことしかないように感じていても、次第に心に浮かぶのはそうした明るい感情ばかりではないことに気づきます。

1人でいる時の寂しさや考え方の違いへの不満。

嫉妬する自分に嫌気が差すこともあったのかもしれません。

それでもそのような暗い感情が芽生えてしまうのは、彼との関係が深まっていき恋が愛に変化した証拠です。

ただその時を楽しむだけの軽い気持ちではなく、これからの人生をずっと一緒に歩んでいきたいという気持ちが想いの形を変えたのです。

愛を知った彼女が流した涙はつらさからくる悲しみの涙であると同時に、それが愛だと悟った後に込み上げた嬉し涙でもあるように思えます。

そうして彼女は恋の喜びだけを楽しんでいた少女から、愛の厳しさも受け止められる強く美しい大人の女性へと成長したという意味で「君は女になっていった」と言えます。

ただの女・ただの男が意味することとは?





主人公は彼女が待つ家までの道を歩いています。

これから彼女に直接プロポーズをするところなのかもしれません。

踏みしめる一歩一歩の感触を確かめながら、その道を自身の「長い一本道」と重ねて決意を新たにしているようです。

ラストの「今日からは君はただの女 今日から僕はただの男」の歌詞は、この楽曲を一気に別れの曲に見せる印象的なフレーズです。

確かに2人が今日から恋人ではなく他人になるという意味にも取れますが、2番で出てきた「女」が成長や変化を表していたことを考慮すると、この歌詞のイメージも変わってきます。

彼女が少女の殻を脱ぎ捨てて「ただの女」になったように、主人公も自分の夢を追うだけの少年の殻を脱ぎ捨てて愛する女性を幸せにする力と覚悟を持った「ただの男」になる。

結婚というステップを踏み、ここから2人の新たな人生の道が拓かれることを意味していると解釈できるでしょう。

つまりこの楽曲は男女の別れの曲ではなく、過去の未熟な自分と決別し愛する恋人との結婚へ踏み出そうとするカップルの心情を描いているのです。

ではタイトルの「青春の影」という言葉にはどのような意味が込められているのでしょうか?

青春というと若い時特有のひときわ輝きを放つ時間や期間といったイメージがあるでしょう。

歌詞全体を見るとこの2人の過去の恋の思い出が“青春”であり、その輝きに隠れるようにひっそりと目立たず存在する愛で結ばれた2人の今とこれからの人生が“影”だと考えられます。

取り立てて語るような特別なものはなくても、2人が共に生きることが重要という純粋な愛情が感じられます。

チューリップの色褪せない名曲を聴こう


デビュー50周年を記念したアナログ・リイシューと全国ツアーによって、令和になった今も変わらずファンを楽しませてくれているチューリップ。

『青春の影』は、当時のメンバーたちのより自分らしいスタイルで音楽活動をしたいという真っ直ぐな想いを恋愛に例えた楽曲と言えるでしょう。

数多のアーティストの中で、ポップスバンドのパイオニアとして邦楽界の時代を築いたチューリップの名曲の世界にぜひ入り込んでください。
 
   

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