
マイル戦の重要なレースは今後も多く組まれているが、マイルの頂点を極める安田記念に直接結びつく一戦ではないにしろ、東京新聞杯は毎年、なかなかの顔ぶれで見応えのある重賞である。
厳寒期だけにマイラーの一線級は英気を養っている最中だが、今年もノビシロある成長株がそろった。直線の長い東京が舞台で、しかも別定戦。しっかりと調整されていれば、力どおりの結果になって当然だが、意外とそうならないのがこのレースの傾向である。
まずは過去のデータを見てみよう。02年に馬単が導入されて以降、これまでの20年間、その馬単での万馬券は半数近い9回(馬連で6回)。この間、1番人気馬は3勝(2着3回)、2番人気馬は2勝(2着2回)。1、2番人気馬によるワンツー決着は2回のみ。このデータでもわかるように、人気どおりの決着は例外に近く、簡単そうに見えて、波乱含みの一戦なのである。
とはいえ、年齢的には明け4歳馬、充実期を迎える5歳馬が他の重賞と同様、活躍しており、活力ある4、5歳馬を主力に据えるのが馬券的な筋であることは確かだ。
また近年は、牝馬の好走が目立っている。それだけ牝馬の出走頭数が増えてきたわけだが、今年も昨年のクラシックで好走したナミュールやピンハイ、プレサージュリフトといった骨っぽい牝馬が挑んできており、目を離せそうにない。
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悩むところだが、穴党として最も期待を寄せてみたいのは、古豪の6歳馬、ファルコニアである。
昨秋の京成杯AHを制したあとの前走、マイルCSは13着に沈んだ。パドック(下見所)でもハイテンションだったが、それがためにレースでは折り合いを欠いていた。前走比プラス8キロと、少し重め残りの仕上がりだったことも影響したとみている。
今回はそれ以来2カ月半ぶりの実戦になるが、ここを目標に短期放牧を挟んでしっかりと乗り込まれている。1週前の追い切りの動きもリズムに乗って、実にいい動きだった。関東への長距離輸送もあり、締まったいい体での出走になると踏んでいるのだ。
しかも、マイルにホコ先を転じた昨年の2月以降は〈1 1 3 1〉と安定した成績を残しており、軽視は断じて禁物である。
「いい雰囲気で、力を出せる状態に仕上がっている」