球春到来を迎えたプロ野球。春季キャンプを皮切りに、2023年シーズンに向けて本格的に始動する。もちろん故障者を出さずにキャンプを終えられることが理想だが、すでにけがで離脱中の選手も存在している。ここでは、現段階で開幕絶望とされている主力選手5人を紹介する。
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梶谷隆幸
出身:島根県
投打:右投左打
身長/体重:180cm/90kg
生年月日:1988年8月28日
ドラフト:2006年高校生ドラフト3巡目
2023年は育成選手として再出発となった梶谷隆幸。4年契約の3年目とはいえ、まさに背水の陣で臨むシーズンとなる。
開星高校から横浜ベイスターズに入団した梶谷。まずはファームで実戦を重ねていき、3年目に1軍初出場を果たした。
その後、ファームでは俊足を活かして盗塁を量産。2012年はファームで3割に迫る打率を残し、1軍での出場機会も大幅に増やした。
2013年は、規定打席未到達ながら打率.346・16本塁打と活躍。翌年は自身初となる盗塁王(39個)のタイトルに輝き、ベイスターズのリードオフマンとして君臨した。
その後はけがに悩まされるシーズンもあった一方、2020年はリーグ2位の打率.323 を残す。同年オフにフリーエージェント(FA)権を行使して読売ジャイアンツに移籍した。
ただ、巨人移籍後の梶谷は故障に苦しんでおり、昨年は5月に左膝の手術を受けた影響で1軍出場すら果たせず。オフにはまさかの育成契約となった。
今年1月には、新人合同自主トレに混じって練習に励む姿も見られた。けがの状態を見ながら、実戦復帰へ少しずつ歩を進めている。
奥川恭伸
出身:石川県
投打:右投右打
身長/体重:184cm/82kg
生年月日:2001年4月16日
ドラフト:2019年ドラフト1位
セ・リーグ3連覇、そして日本一奪回を目指す東京ヤクルトスワローズにとって、奥川恭伸の復帰は誰もが待ち望んでいるところだ。
星稜高校では高校生離れした投球を披露し、3年夏の甲子園で準優勝を達成。ドラフト1位指名は確実と目された中、3球団競合の末にヤクルトが交渉権を獲得した。
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ルーキーイヤーは大半をファームで過ごした一方、7試合で防御率1.83という安定感が評価されシーズン終盤に一軍昇格。しかし、プロ初登板は広島東洋カープ相手に3回途中5失点と洗礼を受ける結果となった。
しかし、この経験を見事に活かした。2021年は54回1/3イニング連続無四球など著しい成長を見せ、規定投球回未満ながら9勝・防御率3.26をマーク。
2022年は初の2桁勝利も期待された一方、右ひじ痛が影響して最終的にわずか1試合の登板にとどまった。
一時は右肘手術という報道も散見されたが、保存療法で復活を目指している奥川。果たしていつ復帰となるのか、明確な時期は示されていない。
岩嵜翔
出身:千葉県
投打:右投右打
身長/体重:189cm/90kg
生年月日:1989年10月21日
ドラフト:2007年高校生ドラフト1巡目
かつてはホークスで輝きを放った一方、ここ数年は本来の投球ができていない。育成選手となった今季はリハビリに努めることになりそうだ。
現在でこそ中継ぎの印象が強くなっているが、入団当初は先発を務めていた岩嵜。2011年に6勝、2012年に5勝をマークするなど一定の活躍を見せていた。
2016年には5年ぶりの完封勝利を記録しながら、先発とリリーフの両方でフル回転。以降はホークスのブルペンに欠かせない存在となった。
特に2017年はシーズンの半分以上となる72試合に登板。46ホールドポイント(6勝40ホールド)・防御率1.99という好成績を残し、最優秀中継ぎ投手のタイトルに輝いた。
だが、翌年から登板数が大幅に減少。2021年こそ48試合登板と復活を印象付けたが、同年オフに又吉克樹のFA人的補償で中日ドラゴンズへの移籍が決定。経験豊富な右腕の移籍は大きな話題を集めた。
心機一転の2022年シーズンだったが、新天地での初登板で右肘の違和感により緊急降板。1軍のマウンドには戻れず、9月にトミー・ジョン手術を受けることとなった。
今季のシーズン最終盤、あるいは2024年シーズン開幕のどちらかに合わせて今後はリハビリを進めていく。
タイラー・オースティン
出身:アメリカ合衆国
投打:右投右打
身長/体重:188cm/100kg
生年月日:1991年9月6日
毎年のようにけがに悩まされ、シーズン完走となっていないタイラー・オースティン。今季も開幕には間に合わない可能性が高い。
ニューヨーク・ヤンキースやミネソタ・ツインズなど、メジャー計4球団でプレーしたのち、2020年から日本球界挑戦を決断した。
来日1年目は開幕前の練習試合で3本塁打を放ったが、右肘の張りで開幕スタメンとはならず。それでも65試合出場で20本塁打という活躍を見せた。
そして2021年は、11球団から本塁打を記録。打率.303(規定未満)・28本塁打・74打点をマーク。長打力に加えて打率も残せる安定性が評価され、シーズンオフに3年契約を結んだ。
複数年契約を勝ち取ったオースティンだが、2022年は開幕早々に右肘を手術。復帰は6月末にずれ込み、万全ではない状態でプレーし続けた影響か、最終的な成績は38試合出場・打率.156・1本塁打に終わった。
また、同年10月には再度右肘の手術を受け、開幕戦への出場は絶望的とされている。オースティンが復帰するまでの間、ベイスターズはどれだけ勝ち星を増やせるのか真価が問われそうだ。
髙橋遥人
出身:静岡県
投打:左投左打
身長/体重:181cm/80kg
生年月日:1995年11月7日
ドラフト:2017年ドラフト2位
阪神タイガースファンにとって、髙橋遥人の現状がもどかしく映る人も多いのではないだろうか。
常葉学園橘高校時代には、夏の甲子園大会でマウンドに上がった経験をもつ髙橋。プロ志望届を出したが指名球団はなく、亜細亜大学に進学した。