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【漫画】幼い時にだけ行けた「あの場所」の正体は? ノスタルジックな漫画『怪異と乙女と神隠し』が話題

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 ノスタルジックだけど、どこか今っぽい現代怪奇ミステリーに書店員コンビが挑む。そんな世界を描く漫画作品が『怪異と乙女と神隠し』だ。小学館「やわらかスピリッツ」で連載中の本作は、既に5巻までがコミックスとして発売されており、TVアニメ化も決定している。

漫画『怪異と乙女と神隠し』を読む

 そして本漫画のなかの一話が『幼い時にだけ行けた場所がある話(とと神)』としてTwitterに上がると、大きな反響が集まった。伝承や古めかしい言葉の引用もさることながら、「日常が長編小説」という大胆なパンチラインも炸裂する本作について、作者のぬじまさん(@NJ_Kilroy)に聞いた。

――既にRTが約2.6万、いいねは約10万ということになってますが、作者としての心境は?

ぬじま:『とと神』第1話も上げていましたが、今回の『幼い時にだけ行けた場所がある話』方が多くの方に触れていただけた印象ですね。長いストーリーの中で「1話完結で読める話を作る」というコンセプトで作った話がこれで、Twitterと相性がよいことも功を奏しました。

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――スピンオフ的なストーリーにするということで、内容はどう検討されていったのでしょう。

ぬじま:打合せのなかで「誰の話をするか?」は詰めましたね。サブキャラクターにスポットを当てるか、脇役なのか、主人公なのかと。最終的に主人公・緒川菫子の過去を話にしたらキャラクターの解像度が上がるかなと思って提案しました。

 さらに担当編集の加納さんから教えてもらった「書籍姫」、建物の怪談である「迷い家」のアイデアを入れています。「となりのトトロ」に登場するトトロに会いに行くまでの道も、子どもしか入れない描写になっていて、ああいうノスタルジックな雰囲気も意識したり。

――「本屋」という設定もノスタルジックさを際立たせている要因だと思いました。

ぬじま:本に囲まれた「書籍姫」が色々な物語を摂取したことで生み出される不思議な空気、それに触れて人生が切り開かれる話になりましたね。実は自分自身も書店に務めていたんです。各スタッフで受け持っている棚があって、そのエリアによって人の話し方やテンポ、価値観が違っているのが興味深かったんですよね。

 自分のような漫画家を目指す人や小説家志望の人もいる職場で。物理的な書籍と、それに囲まれている空間の魅力は代えがたいと感じますが、書店が少なくなっている現状は寂しくはありますね。僕の本に対する思い入れは、作品の随所に現れているかもしれません。

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