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浜辺美波、キャリアを重ねる中で生まれた“自然体”への意識 「小学校4年生の頃と同じ感覚」

Real Sound

浜辺:後ろからたくさんのスタッフさんに見られている状況が、金魚鉢の中にいるように感じるんです……(笑)。過去にラジオのレギュラーをやらせていただいたこともあったのですが、ラジオのブースも息の仕方を忘れてしまうような感覚があって、あまり得意ではなくて。狭い空間で失敗が続いてしまうと、どんどん追い詰められてしまうような感覚にもなるので、声のお仕事は毎回苦戦してしまいます。

ーーそういった環境的にもハードルがある中でお芝居をするのは、自分には想像もできない世界です。

浜辺:プロの声優の方は本当に凄いなと思います。今回のサーラ役も、最初はかなり苦戦してしまって……。最初に原作漫画を読んだときは、なんとなく自分の中でイメージしていたサーラの声があったのですが、いざブースに入って声を出してみると、一気に自分の中でのサーラ像がわからなくなってしまって。息の仕方や声の出し方など、音響監督の方に何度も細かくディレクションしていただきながら、ようやく掴めていったので、プロの声優さんの凄さを改めて実感しました。

ーー浜辺さんほど実力のある方でもそれほど苦戦されるものなんですね。

浜辺:声のお仕事は、毎回イチから学び直す感じなんです。同じ声のお芝居でも、作品の色によって全然違うように感じるので、毎回初心にかえってまっさらな気持ちで、監督をはじめスタッフの皆さんの言うことに従うようにしています。

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ーーキャリアで言うと女優デビューしてから10年以上経ちますが、浜辺さん自身にはこの10年でどのような変化がありましたか?

浜辺:常に何かしらの変化がある中で、「こうしたい」「こうなりたい」という明確な目標があった時期もあります。当時はその目標に向かって動いたり、近づくための努力をしていたこともあったのですが、いまはいい意味であまり理想や目標を持たなくなりました。自然体でいることを大事にしているというか。いまはプライベートとほとんど変わらない状態でお仕事に向かっているので、1周回って、オーディションを受けた小学校4年生の頃と同じ状態に戻ったような感覚です。

ーーいろいろと試行錯誤された時期もあったんですね。

浜辺:常に笑顔でゆっくりしゃべったり、自分のイメージのことを考えて私服を選んでいた時期もありましたが、いまは普段の自分のままでいることにしました。「だってこれが私だもん」と自信を持って言えることが一番最強だと思うので、最近は素の自分でいることを意識しています。

ーー最近は「こうなりたい」というような目標も立てなくなったんですか?

浜辺:そうですね。でも、もともとそんなに目標とかがあるタイプではなかったんだと思います。インタビューとかでそういう質問をいただいたら、毎回なんとなく答えてはいたのですが……。なので、過去のインタビューを読んでみると、時期によって返答がだいぶ変わっていると思います(笑)。

ーー(笑)。いろいろと見比べてみたいですね。

浜辺:それは勘弁してください(笑)。でも、一貫しているのは、“後悔しないように”ということ。20代からこれからの30代に向けて、引き続きお仕事を続けられるように、毎回どの作品でも全力を尽くすことが重要だと思っているので、2023年もいろんな作品で全力を出していきたいと思っています。(取材・文=宮川翔)

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